今年最後のブログ更新となりました。
最後の話題も前回に続き、コンプライアンスです。
今日の新聞記事に社労士の信じられないようなコンプライアンス違反の話が載っていました。
この社労士は「モンスター社員解雇のノウハウをご紹介」として、自身のブログで、同業者としてもおよそ信じがたい記事を投稿していました。
「社員をうつ病にり患させる方法」として、社員をうつ病にり患させ、その社員を「合法的に辞めさせる」ことで辞めさせるという内容のものです。しかも、「仮に本人が自殺したとしてもうつ病と死亡の因果関係を否定する証拠を作っておくこと」などと指南していたようです・・・
こんな社労士がいるのか、と思う一方で、改めて、「コンプライアンス」というのを考えさせられる話でした。
私はコンプライアンスというのは「必要最低限の法律を守ること」と同時に「必要最低限の倫理上のルールを守ること」だと思っています。法令に違反していなければすべてOKではないはずです。「人として」正しくないと思われることは、やはり「コンプライアンス違反」です。
特に我々のような国家資格を持つものはそうです。法律に違反していなければ何をしてもOKではないはずです。その意味で、この社労士の倫理観には驚きを感じるほど、法律家の枠を超えてしまっている話だと思います。辞めさせたい社員をうつ病にり患させて、会社を退職させる方向に追い込むというのは、仮に合法的であっても、倫理上(人として)の価値観を疑わざるを得ない話です。
ちなみに、この社労士は社労士会を退会処分になったようです。社労士の場合、社労士会を退会することは社労士としての活動ができなくなることを意味します。
この話は我々と同業の方でしたが、柔道整復師、鍼きゅう師、ケアマネージャー、介護福祉士など、治療院や介護関係の資格に携わる方も同じだと思います。
「コンプライアンス」というのを考えさせられる話だと思います。