手技療法の治療院、介護事業の経営に役立つ最新情報や知って得する情報満載のブログです!

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今日はかなり久しぶりにブログを更新します。

その前に新年あけましておめでとうございます。

今年はあまり間隔を開けずに、ブログで新しい税務・会計から助成金、社会保険をはじめとした経営に関する耳よりの情報を届けていきたいと思います。

さて、今日は電子帳簿保存の話をしていきたいと思います。

 

税理士など会計に携わる方たちはよく「電帳法」と略します。電子取引の情報の電子データ保存に関する法律の話です。

 

要するに、領収書や請求書、会計帳簿などを電子保存するルールを定めた法律なのですが、実務上、この電子保存がどうしてもかかわってくるのが「電子取引」です。

電子取引とは、領収書や請求書といった取引を示す書類がクラウドサービスやメールなどの電子データでやり取りされるものです。

 

たとえば、Amazonを利用する場合などが一般的です。

Amazonで買い物すると、だいたいクラウド上で請求書や領収書が発行されると思います。それが「電子取引」です。この電子取引に該当した場合、フォルダ等にデータをアップロードして保存する必要があるというわけです。

 

データは、たとえば、ハードディスク、CD、DVD、磁気テープ、クラウド(ストレージ)サービス等に記録・保存する必要があります。この場合、そのデータに一定のタイムスタンプが付与するか、タイムスタンプを付与するか、一定の事務処理規程に基づく適切なデータ管理が求められます。また、対象となるデータは、原則、検索可能な状態での保存が求められます

タイムスタンプというのはここでは詳しくは説明しませんが、「時刻がわかるスタンプをデータに付与するだけでは、改ざんできる可能性があり、データに信頼性があるとはいえません。そこで、タイムスタンプは、時刻認証局を通じた第三者による時刻の付与、ハッシュ値の利用によって、データの信頼性を確保しています。」と一般的には言われています。

タイムスタンプを使わない場合には、一定の規則性をもったデータ保存の仕方で保存する必要があります。

 

「電子取引」がある場合にはこうしたことに対応していく必要があります

これが、令和4年1月1日から始まっています。1月1日以降の電子取引について対応が迫られるわけです。

ところが、令和4年の税制改正でこの施行日の1月1日というのが2年間、猶予されることになったわけです。ただし、無条件で猶予されるわけではなく、「やむを得ない事情」が必要ということになっています。この「やむを得ない事情」というのがどういうものなのかが国税庁から詳細が発表されています。たとえば「社内のワークフロー整備が間に合わなかった」「今後、保存に係る死システムを整備する意向は有している(現時点では未整備)」といった理由であればいいそうです。つまり、電子取引を保存するつもりではいるが、現状では対応しきれていないということを口頭でいえればそれでいいようです。

ただ、整備する予定がないということだと「やむを得ない事情」に該当しないということになってしまうようです。実際には税務調査でこの点を確認されるということのようなので、税務調査時に電子取引の保存に対応していない場合、「今は未対応ですが、これから対応します」という趣旨のことを言えばそれでいいということのようです。

 

この宥恕措置は2年間の予定です。その間に電子取引の保存方法をしっかり考えておくようにしましょう。

 

ということで、今日は久しぶりのブログ更新で電子取引の保存措置が延長されるという話でした。



今日は来年から年金手帳が廃止されるという話です。

 

これまで入社される方がいると年金手帳を提出したりということがあったと思います。

会社の総務担当者のルーティンワークでもあったかと思います。

昨年、成立した改正法によって、2022年4月からは新規に年金手帳が発行されないこととなりました

現状で、社会保険の手続きというと、マイナンバーを提出すれば手続きできます

実際に手続きの事務をやっていない方は初めて知ることかもしれませんが、現状ではマイナンバーがあれば実は基礎年金番号はいらないんです

 

そもそも基礎年金番号というのは何でしょうか?

年金手帳にある番号で、「4桁-6桁」の番号です。

大変、古い話になってしまいますが、昭和61年に現在のように1階が国民年金、2階が厚生年金もしくは共済年金という2階建ての年金制度ができました。このときはまだ、年金制度ごとに異なる番号により年金加入記録が管理されていました。そのため、転職等により加入する制度を移り変わった場合、1人の人が複数の年金番号を持つこととなり、管理上の問題となっていたわけです。これを統一した番号で管理するために、平成9年に導入されたのが基礎年金番号です。

 

また、年金手帳は、従来、保険料納付の領収の証明と基礎年金番号の本人通知という2つの機能を果たすものでした。かなり以前には住所の変更があったりした場合も年金手帳に住所を記載したりもしていました。ところが、被保険者情報はすでに現状でオンラインシステムで管理されています。また、マイナンバー制度の導入により手帳という形式である必要性がなくなってきたというわけです。

 

さて、2022年4月1日以降に新たに国民年金や厚生年金保険に加入する人は4月以降、年金手帳がなくなって、どうなるのかといいますと、これらの方には「基礎年金番号通知書」が送付されることとなります。また、2022年4月1日以降は年金手帳が新規に発行されなくなるわけですが、それでも年金手帳が必要な方は2022年3月までに「年金手帳再交付申請書」を年金事務所に提出して交付を求める必要があります。年金手帳が必要な方は早めに手続きしましょう。

 

年金手帳の交付がされなくなるというのもマイナンバー制度普及と絡む話ではあります。

会社の総務担当者の方も年金手帳廃止のことを知っておいたほうがいいでしょう。



今日は実際に実務上、あった話です。

労働保険番号がわからない場合、どうやって調べたらいいのかということです。

 

当たり前かもしれませんが、まずは労働保険申告書の控えや労働保険関係成立届の控え、あとは労働保険料を支払った後の領収書など、番号が書かれている書類を探してみてください。だいたい、こうした書類に労働保険番号は書かれています。

 

さて、今日の話はそれでもわからなかった場合の話です。

実際、私の顧問先でも労働保険番号を調べようとしたらその番号の書いてある書類が見当たらなかったという話です。私も顧問先になったばかりで、番号を把握するような書類は預かっていませんでしたので、私の方でも労働保険番号がわかるものは何もありません。

 

とりあえず、管轄の労働基準監督署に労働保険番号を教えてもらえるのか、聞いてみました。

すると、「会社の登記簿謄本や定款など、会社のことがわかる書類と本人確認書類を持ってきていただいたら番号をお調べします」とのことでした。一応、労働保険番号の取扱いは個人情報と同様ということで、誰でも開示できるわけではないとは言われました。原則は会社の代表者や総務経理担当者などに限られるようです。そのため、窓口に来た本人を確認する書類も必要といわれました。

さて、私は代理で行くので謄本、定款は会社さんから以前にもらっていたのでそれと、あとは「提出代行に関する証明書」という社労士が電子申請する場合に顧問先からもらう委任状のようなものがあるのですが、それをもっていきました。

 

実際、監督署に行ってそれらを見せると、端末をたたいて番号を調べていただけました。

 

労働保険番号がこうした取り扱いなのでおそらくですが、雇用保険の事業者番号も同じような手順になるのではないかと思います。

 

労働保険番号がわからなくなるということもあまりないのかもしれませんが、いざとなればこうした手順で開示してもらえるということも知っておいていいのかもしれません。

 

また、このように労働保険番号や雇用保険の事業所番号がわからないような場合に行政に開示を求める場合、これらの役所に行く前に事前に電話で確認した方がいいでしょう。管轄の役所によっては開示の仕方が違うこともあり得ます。この辺はしょっちゅうあるような話ではないので、役所によって異なることはあり得るからです。

 

 

ちなみに、私はこうした仕事に20年近く携わってきましたが、労働保険番号がわからないという今回のようなケースは初めてでした。私もこうした開示の仕方があるのかと知った次第です。

ということで、今日は労働保険番号がわからない場合、実務上、どうしたらいいのかという話でした。



この11月は何かと忙しく、なかなかブログの更新ができませんでした。

今日は最近、ご相談いただくことの多いハラスメントの問題です。

中小企業では令和4年4月1日から義務化されます!

 

まずは「パワーハラスメント」とは何か?定義から確認しましょう。

厚労省のリーフレットには次のように書かれています。

職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①~③までの要素を全て満たすものをいいます。

客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、該当しません。

 

ハラスメントの問題は具体例を見ていった方が理解しやすいです。特にここではパワーハラスメントを取り上げています。

・叩く、殴る、蹴るなどの暴⾏を受ける。丸めたポスターで頭を叩く。

・同僚の⽬の前で叱責される。他の職員を宛先に含めてメールで罵倒される。必要以上に⻑時間にわたり、繰り返し執拗に叱る。

・1⼈だけ別室に席をうつされる。強制的に⾃宅待機を命じられる。送別会に出席させない。

・新⼈で仕事のやり⽅もわからないのに、他の⼈の仕事まで押しつけられて、同僚は、皆先に帰ってしまった。

・運転⼿なのに営業所の草むしりだけを命じられる。事務職なのに倉庫業務だけを命じられる。

・交際相⼿について執拗に問われる。妻に対する悪⼝を⾔われる。

 

さて、中小企業の経営者としてこうしたハラスメント対応を具体的にどういう手順でどうしていったらいいのか、ということです。

実際、私の顧問先からもそのようなご相談がほとんどです。

 

これも厚労省のリーフレットを参考にしてみると、次のように書かれています。

個別の事案について、その該当性を判断するに当たっては、当該事案における様々な要素(※)を総合的に考慮して判断することが必要です。

※ 当該言動の目的、当該言動が行われた経緯や状況、業種・業態、業務の内容・性質、当該言動の態様・頻度・継続性、労働者の属性や心身の状況、行為者の関係性、当該言動により労働者が受ける身体的又は精神的な苦痛の程度等

また、その判断に際しては、相談窓口の担当者等が相談者の心身の状況や当該言動が行われた際の受け止めなどその認識にも配慮しながら、相談者及び行為者の双方から丁寧に事実確認等を行うことも重要です。

 

上記のことを少しかみ砕いて実務的に言うと、ハラスメントを訴える相談があったらまずは事実関係を確認することです。これは、当事者だけではなく、できれば普段、その周辺にいる第三者にも話を聞いてみることです。一方の話だけでは正確な判断ができるとは限らないからです。

私がよく言うのは、事実と意見(主観)に分けて聞いたほうがいいということを言います。たとえば、「嫌な上司がいる」という社員がいたとします。その上司から仕事上の指導を受けることをハラスメントととらえるのは違うわけです。たとえば、指導の仕方が「こんなこともわからないんじゃ、やめてもらうしかないよね」というようなことを言えばハラスメントです。この「こんなことも~」という発言が事実なわけです。「嫌」という勘定に引っ張られると事実が見えなくなります。何を言ったのか、何をしたのか、できるだけ客観的な事実をとらえてそれをできれば紙に書いて時系列にまとめることが大事だと言っています。それをできれば、当事者だけでなく、第三者からも話を聞いてみるということです。

 

中小企業のこうした対応が令和4年4月1日から義務化されます。

具体的には次のようなことです。

◆ 事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発

① 職場におけるパワハラの内容・パワハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発すること

② 行為者について、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、労働者に周知・啓発すること

◆ 相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

③ 相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知すること

④ 相談窓口担当者が、相談内容や状況に応じ、適切に対応できるようにすること

◆ 職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応

➄ 事実関係を迅速かつ正確に確認すること

⑥ 速やかに被害者に対する配慮のための措置を適正に行うこと(注1)

⑦ 事実関係の確認後、行為者に対する措置を適正に行うこと(注1)

⑧ 再発防止に向けた措置を講ずること(注2)

注1 事実確認ができた場合注2 事実確認ができなかった場合も同様

◆ そのほか併せて講ずべき措置

⑨ 相談者・行為者等のプライバシー(注3)を保護するために必要な措置を講じ、その旨労働者に周知すること注3 性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報も含む。

⑩ 相談したこと等を理由として、解雇その他不利益取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発すること

 

相談できる窓口を設け、就業規則に規定するなどして周知し、実際にハラスメントの問題が起こったら即座に対応する。これらが義務化されるわけです。

 

こうしたハラスメント対応というのは、ある意味、企業としては当たり前なのかもしれませんが、これらが法律上、義務となるということに意味があるのだと思います。

中小企業の経営者の皆さん。早めに対応を考えましょう。

今日はハラスメントの話でした。



ちょっと最近、新規の顧問先がいくつかあってその対応もあり、ブログの更新が途絶えていました。

今日は最近、よく質問のある「雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金」の話です。

特例措置はいつまであるの」というものです。

 

先月、厚労省から発表されているのは以下のようなものです。

 

新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の特例措置については、令和3年11月末までとしているところですが、来年3月まで延長します。現在の助成内容は令和3年12月末まで継続することとする予定です。

 

現在の特例措置はとりあえず、12月まで延長されるそうです。

現在の雇用調整助成金や緊急雇用安定助成金は、原則、休業手当の4/5(1日13,500円が上限)が出ます。その原則に対して特例措置があります。「地域特例」や「業況特例」というもので、これらに該当すると、休業手当の100%(1日15,000円)出ます。「地域特例」とは、緊急事態宣言対象区域やまん延防止等重点措置を実施する地域で、都道府県知事の要請を受けて営業時間の短縮等に協力する事業主が該当するものです。売り上げの減少は要件ではありません。一方で、「業況特例」は 売上高等の生産指標が最近3か月平均で前年又は前々年同期に比べ30%以上減少している全国の事業主が該当します。業況特例は地域は関係なく、3か月平均の売り上げの減少割合をみて判断します。

 

さて、この特例措置ですが、12月末まで継続します。12月が申請にかかっているのであればこの特例措置が使えます。

 

なお、1月以降はとりあえず3月まではあるようですが、1月以降は縮小する方向のようです。具体的には11月中に発表になるということだそうです。

 

以上、雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金等の特例措置の話でした。



月次支援金の新しい情報です。

9月までだった月次支援金は10月まで延長され、今日、申請要綱が改定されました。

10月分は申請は11月1日から来年1月7日までの申請になっています。

 

月次支援金は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の取り扱いと連動しています。

今年の9月30日に19都道府県で緊急事態宣言が解除されましたが、その19都道府県が引き続き飲食店への時短要請があり、また、外出自粛等の影響により、売上が大きく減少している事業者が多いのが実態です。それらを受けて、10月分まで月次支援金が行われることになったわけです。

 

ちなみに、19都道府県というのは、次の都道府県です。

北海道、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県、沖縄県

 

一時支援金・月次支援金を通して、10月分の月次支援金ではじめて申請する場合、税理士等の事前確認が必要です。その事前確認は10月分については12月28日となっています。

該当する場合には早めに申請するようにしましょう。

 

ということで、今日(10月26日)付で申請要綱が改定された月次支援金の話でした。



今日は来年1月から始まる雇用保険の新しい制度についてご紹介いたします。

雇用保険マルチジョブホルダー制度」というものです。

 

雇用保険は主たる事業所での労働条件が週所定労働時間20時間以上、かつ、31日以上の雇用見込み等の適用要件を満たす場合に適用されます。

これに対し、「雇用保険マルチジョブホルダー制度」は複数の事業所で勤務する65歳以上の労働者が、そのうち2つの事業所での勤務を合計して以下の3つの要件を満たす場合、本人からハローワークに申出を行うことで、申出を行った日から特例的に雇用保険の被保険者となることができるというものです。

 

1 複数の事業所に雇用される65歳以上の労働者であること

2 2つの事業所(1つの事業所における1週間の所定労働時間が5時間以上20時間未満)の労働時間を合計して1週間の所定労働時間が20時間以上であること

3 2つの事業所のそれぞれの雇用見込みが31日以上であること

 

 

上記の要件に該当する被保険者のことをマルチ高年齢被保険者といいます。

 

さて、このマルチ高年齢被保険者に該当するとどうなるのかということです。

「マルチ高年齢被保険者」となった場合、一定の要件を満たせば、高年齢求職者給付金が受給できるようになります。「マルチ高年齢被保険者」が失業した場合被保険者であった期間が1年未満なら30日分、1年以上だったら50日分、受給できるわけです。この「失業」というのは2つの事業所を両方やめた場合だけでなく、2つの事業所のうち1つの事業所のみを離職した場合でも受給することができます。ただし、2つの事業所以外の事業所で働いていて、離職していないもう1つの事業所と3つ目の事業所を合計すると、週の労働時間が20時間以上になる場合、マルチ高年齢被保険者の要件を満たすので、被保険者期間が継続されることになります。結果としてこの場合、「失業」には当たらないため受給することができません。

また、実際に受給する場合には、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あること等の要件があります。

原則として離職の日以前の6か月間に支払われた賃金の合計を180で割って算出した金額のおよそ5~8割となっており、賃金の低い方ほど高い率となります。

 

さて、この雇用保険マルチジョブホルダー制度ですが、特徴的なことの一つとして、マルチ高年齢被保険者となることを希望する本人が手続きを行うということがあります。

通常、雇用保険の手続きは会社が行います。ですが、この雇用保険マルチジョブホルダー制度の場合、書類をそろえたら手続き自体は本人が行うことになります。事業主としてやることは、本人から依頼があったときは、手続に必要な証明(雇用の事実や所定労働時間など)を行うことです。また、この手続は電子申請での届出は行っていません。本人の住所地の管轄ハローワークに行って行うことになります。

 

また、注意点としては、たとえば、A事業所で週15時間、B事業所で週8時間、C事業所で週6時間の労働時間があったとします。この時、A事業所とB事業所で届け出をしていて、この方がB事業所を退職したとします。この時、A事業所とB事業所で届け出している労働時間は20時間未満になります。ですが、実際にはC事業所でも働いているので、改めてA事業所の15時間とC事業所の6時間を足すと週の労働時間は20時間以上になります。この場合、AとBの資格喪失を出して、改めてAとCでの届け出をするという流れになります。

これは通常の雇用保険の手続きにはない特徴的な点です。

 

また、事業主としてはマルチ高年齢被保険者がいる場合、雇用保険料が別に発生します。当然、給与計算時にも本人から雇用保険料を徴収する形になります。給与計算や労働保険料の計算の際には注意が必要でしょう。

 

それから、雇用保険に加入するということは「育児休業給付」「介護休業給付」「教育訓練給付」の対象にもなります。65歳以上の方なので、通常は育児休業給付はないのかもしれませんが、「介護休業給付」や「教育訓練給付」は使うことはあり得る話です。この点も留意しておく必要があります。

 

現在、65歳以上の方で複数の事業所で働いているケースというのは結構、多いです。

私の顧問先の介護事業所でもそういう方は結構いらっしゃいます。

来年(2022年)1月1日からスタートする「雇用保険マルチジョブホルダー制度」について、事業主の皆さんはぜひ知っておきましょう。



今日から運用開始のマイナンバーの健康保険証利用の話です。

 

マイナンバーカードの保険証運用が今日、10月20日から始まります。このマイナンバーカードの保険証利用(通称「マイナ保険証」)は国が進める医療のデジタル化の一環で、カードの読み取り機のある医療機関や薬局で使用できるものです。

 

マイナンバーカードを保険証利用するためには、まずはマイナンバーカードを作成する必要があります。そのうえで、「マイナポータル」という専用サイトにアクセスして「保険証利用」に同意する必要があります。登録するには、パソコンとマイナンバーカードを読み取るカードリーダーというのが必要です。マイナAPというソフトがダウンロードされていなければそのソフトのダウンロードも必要となります。また、マイナンバーカードを作ったときに設定した4桁の暗証番号も必要となります。

それから、今までどおり健康保険証でも医療機関を受診することができますので、マイナンバーカードを保険証利用したとしてもその後、健康保険証が利用できなくなるということはありません。

 

「マイナ保険証」のメリットは、本人の同意があれば医療機関や薬局が本人の薬の使用歴を確認できたりする点です。

例えば、特定検診情報が医療機関で共有化されることになります。特定検診情報とは、40歳から74歳までの方を対象に、メタボリックシンドローム に着目して行われる健診結果の情報です。 75歳以上の方については後期高齢者健診情報を医師等が閲覧できるようになります。

また、薬剤情報も共有化されます。薬剤情報とは、医療機関を受診し、薬局等で受け取ったお薬の情報です。過去に処方されたお薬の情報 (調剤年月日、医薬品名、成分名、用法、用量など) です。この薬剤情報には、注射・点滴や入院中等の情報も含まれます。令和3年9月以降に診療したものから閲覧が可能となり、 過去3年分の情報が参照可能となります。

 

医療機関側にとっても患者さんのデータがマイナンバーカードから連動されることから事務負担の軽減につながるというメリットもあります。保険診療を受けることが出来る患者かどうかを即時に確認することが可能となり、 レセプトの返戻が減ります。また、窓口の入力の手間も減ります。

 

このように、マイナンバーカードを利用したこうした取り組みはその利用が多岐にわたることから「医療のデジタル化」と呼んで活用が期待されているわけです。

 

しかし、現在、マイナンバーカードの対応ができる医療機関は全体の約8%程度のようです。

また、マイナンバーカード自体の普及率が約4割程度であり、まだ持っていない国民の方が多いのが実態です。

 

また、医療機関側もこの「マイナ保険証」に対応するには専用のカードリーダーを用意する必要があります。

マイナンバーカードを利用した受付方法は3つあります。

一つは「顔認証付きカードリーダー」での確認、受付での「目視」の確認、「暗証番号(4桁)」の入力をしてもらうことでの確認の3つです。

 

顔認証付きカードリーダーは診療所・薬局には1台まで、病院は3台までの導入は無料でできます。ただ、これらの情報をレセプトに連動させるためのシステムの改修費用については導入しているシステムによって上限があるようです。レセプトのシステムについてはそれぞれのレセプトのベンダーさんに確認する必要があるでしょう。

 

また、柔整・鍼灸マッサージの施術所では、当初はマイナ保険証の利用はできません。厚生労働省によると、早ければ令和4年からスタートできるように準備しているとのことです。

 

私も試しに「マイナ保険証」の登録をやってみましたが、マイナンバーカードとカードリーダーがあれば、それほど難しくなく登録ができました。マイナンバーカードをお持ちの方は試しに登録してみてはいかがかと思います。

これからますますマイナ保険証の利用が増えることが予想されます。まだマイナンバーカードを作っていない方はまずはマイナンバーカードを作ってみていただいて、マイナポータルから保険証の登録をやってみてはいかがかと思います。



先日、会計検査院の調べで個人の方が倒産防止共済を経費にあげている場合に必要な書類が添付されていない申告書が多く見受けられたという指摘がありました。

 

中小企業倒産防止共済とは何なのか。倒産防止共済を運営する中小企業基盤整備機構のサイトには次のように書かれています。

取引先事業者が倒産した際に、中小企業が連鎖倒産や経営難に陥ることを防ぐための制度です。無担保・無保証人で掛金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入れでき、掛金は損金または必要経費に算入できる税制優遇も受けられます。

 

また、「掛金月額は5,000円~20万円まで自由に選べ、増額・減額できます。また確定申告の際、掛金を損金(法人の場合)、または必要経費(個人事業主の場合)に算入できるので、節税効果があります。」ということも書かれています。

倒産防止共済に加入する多くの事業者はこの節税効果を狙って加入するケースが多いと思います。それから次の点も特徴的です。

共済契約を解約された場合は、解約手当金を受け取れます。自己都合の解約であっても、掛金を12か月以上納めていれば掛金総額の8割以上が戻り、40か月以上納めていれば、掛金全額が戻ります(12か月未満は掛け捨てとなります)。」

 

さて、上記の節税効果の話ですが、倒産防止共済は何もしなくても支払ったものが全額、必要経費(法人の場合には損金)になるわけではありません。

 

個人事業主の方が掛金を必要経費として算入するには、任意の用紙で『中小企業倒産防止共済掛金の必要経費算入に関する明細書』を作成し、確定申告書に添付してはじめて必要経費に計上できます。また、法人の場合には「別表十(七)」のうち「3 特定の基金に対する負担金等の損金算入に関する明細書」の項目に必要事項を記載したものを提出して初めて損金算入できます

 

倒産防止共済は原則は支払った金額は「積立金」です。支払った金額を必要経費(損金)とするのは、あくまでも特例的な取り扱いというのが税務の立場です。

 

さて、この個人の方の場合の『中小企業倒産防止共済掛金の必要経費算入に関する明細書』を作成し、確定申告書に添付というのができていないと会計検査院から指摘があったというわけです。会計検査院というのは税金の使い方や処理が正しく行われているかをチェックする役所です。そこから指摘を受けたわけです。

2018年の個人事業主の倒産防止共済の状況を調べたところ、「抽出した1567加入者のうち6割近くで、優遇時に必要な明細書の確認ができなかった」とあります。

また、倒産防止共済を解約した場合には収入計上する必要があるわけですが、それについても「任意解約時に受け取った返戻金を収入として計上する必要があるのに、2016年から18年の解約者464人のうち4割で収入計上が確認できなかった」とあります。

 

私が気になるのはこのように倒産防止共済をめぐる経理処理がきちんとなされていないと会計検査院が指摘したということは、今後、税務調査などを通じてこの点を厳しく見られるのではないかということです。せっかく倒産防止共済に加入して節税を図ったつもりだったのに「必要な書類が出ていないから経費計上できない」といわれる可能性があるわけです。会計検査院からの指摘があると、それを受けて税制も変わったりすることがよくあります。この倒産防止共済の場合、すでに制度としてあるのにきちんと運用されていないという話なので、税務署が明細書の添付の有無の確認が厳しくなる、もしくは税務調査での指摘が増えるのではないかということです。

 

特に個人事業者の場合、必要書類を添付しないと必要経費に算入できないという点は知らない方も多いと思います。税理士がついていても忘れてしまうケースも多いと思います。

もしこれまで添付していなかったという事業者の皆さんがいらっしゃいましたら、気を付けましょう。

 

ということで、今日は倒産防止共済に加入した場合の添付書類の話でした。

 



さて、今日は最新情報です。

雇用調整助成金や緊急雇用安定助成金の上乗せ助成金である東京都の「雇用環境整備促進奨励金」という助成金があります。この申請期限が10/31までだったのが12/28まで延長されました。

この機会に該当事業所の方は是非、申請を検討してください。

 

この「東京都雇用環境整備促進奨励金」というのは、雇用調整助成金、緊急雇用安定助成金、産業雇用安定助成金、小学校休業等対応助成金それから両立支援助成金のうち「新型コロナウイルス感染症小学校休業等対応コース」「介護離職防止支援コース(新型コロナウイルス感染症対応特例))」「(育児休業等支援コース(新型コロナウイルス感染症対応特例))」を受給している場合がまずは該当の可能性があります。これらの事業所が一定の取り組みを行うと受給できるというものです。

 

一定の取り組みというのはまずは「休業手当」について就業規則に定めることです。これは非正規社員に対しても定める必要があります。

休業手当というのは、会社都合で休ませた場合に社員に6割以上の給与を支払うきていのことです。この規定を定める予定がないのであれば、この助成金の対象外です。

 

それから、テレワークです。

現状ですでにテレワークを導入していると該当しません。これから導入しようとする場合です。

 

テレワークを導入している場合は申請できないのか、あるいは職種的にテレワークを導入できない場合には申請できないのかというとそうではありません。その場合、以下のいずれかの導入を検討していれば申請できます。

 

・時差出勤制度

・フレックスタイム制度

・非常時に取得可能な有給の休暇制度の導入(ワクチン休暇制度)

 

非常時に取得可能な有給の休暇制度というのは、法定の年次有給休暇とは別に定める休暇の制度です。

 

受給額は10万円です。

 

もう一点、注意点があります。昨年度おこなっていた同じ名前の奨励金があったと思います。金額も同じ10万円でした。昨年この助成金をすでに受給している事業所は対象外です。

今回は前回、書類の提出に不備があって提出できなかったとか、そもそも知らなくて提出していなかったとか、そういった事業所が対象となります。

 

雇用調整助成金等を受給していて、テレワーク等の導入を検討している事業所さんで、昨年、この助成金を受給していない都内の事業所さんは、期限が延長されていますので、是非、検討していただければと思います。

特に、昨年、書類の不備で書類が返ってきて申請を諦めたというような事業所さんは期限が延長されていますので、申請なさってみてはいかがかと思います。

 

以上、今日は東京都の助成金の話でした。

 


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