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私のブログで昨年、「マイナンバー」関連の記事が最もご覧いただいていた数が多かったようです。そこで、今日はマイナンバーの話です。

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まずは読売新聞の記事です。↴

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170102-00050086-yom-pol

 

厚労省がマイナンバーカードを保険証の代わりに使うというものです。2018年度、つまり来年度からできるようにするというものです。

これによって何が変わるのかというと、たとえば、転職しても保険証が変わることがありません。従来ですと、転職すると、原則的には転職したての頃は保険証がないという状況がありました。(「健康保険被保険者資格取得証明書」というのを発行すれば保険証が来るまでの間、医療機関で健康保険を使って受診できるということはありますが、あくまでもこれは例外措置です。)

また、たとえば、医療機関としては、患者さんの薬が二重になったり、相性の悪い薬などもわかるようになるというメリットもあります。現状ですと、患者さんからの申し出がないと他の医療機関で何の薬が処方されているのか、確認ができない状況でしたが、それも解決されます。これは患者さん側にとっては大きなメリットです。

 

しかし、当然、デメリットもあります。

一番は、情報漏えいの問題です。

マイナンバーカードというのは、それが有効に利用されれば利便性は上がりますが、税金や社会保険、年金など個人情報がすべて詰まっているものです。医療機関からそうした情報が洩れるという心配も表裏一体として存在します。

 

実は、厚労省のマイナンバーカードを保険証の代わりに使うという話自体は、別に目新しいものではありません。マイナンバーの制度導入前からあった話です。ただ、マイナンバーの情報漏えいの問題があり、また医師会などの反対もあって、当面の間ということで延期されていました。それが2018年から実現を目指すというかなり具体的な話になってきたということです。2018年というのは、医療保険と介護保険が同時改正になる年です。おそらく、それに合わせた話なんだろうと思います。

今回は話題に出ていないようですが、将来的には、介護サービスにもマイナンバーを使うことに話が拡大するだろうと思います。高額所得者が3割負担になったりとか、介護の利用者の負担割合が利用者の所得によって変化があるのであれば、税と共通のマイナンバーを使おうと思うのは自然の流れです。

 

さて、それに対して、医療機関や介護事業所はどう対処していくべきか?

情報管理の問題が当然、課題となってきます。

2018年から本当にマイナンバーカードを使うようになるかどうかは、今後の議論を見守っていく必要がありますが、それはそれとして、今から患者さんが利用者さんの情報管理を考えていく必要があります。例えば、受付の後ろの棚にカルテを鍵付でない棚にそのまま置いている医療機関も多いと思います。これも、鍵付きの棚に入れていく必要が出てきます。また、マイナンバーを扱うため、事務取扱責任者もマイナンバーの取り扱いに理解のある人を配置する必要もあるでしょう。

実際、私が関与している治療院で、保健所の新規設立の調査に立ち会うと、鍵付きの棚の設置を指摘されているところもありました。マイナンバーがどうなるかにかかわらず、鍵付きの棚の設置は早めに対処しておいてもいいのではないかと思います。

 

いずれにしても、マイナンバー関連の動きには今年も目が離せないといった状況ではないかと思います。このブログでも、マイナンバー関連の新しい情報を随時、更新していきますので、見逃さないようにしてくださいね。


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