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休職制度というのがあります。

病気だったり、怪我だったりで、会社を休んだ場合の制度です。

私の顧問先からの質問があったことで、最近、この休職制度に関する質問も多いので、ちょっと考えてみたいと思います。

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まず、休職した従業員が、業務上の理由での病気や怪我なのか、業務外の理由による病気や怪我なのかで対処の方法が変わってきます。

 

前提として、この休職制度を理解する際に認識しなければいけないのは、働いていなければ給与の支払い義務はないという大原則です。「ノーワークノーペイ」と言ったりします。

 

しかし、業務上の理由で怪我や病気になって、出勤できなくなった のであればどうでしょうか。仕事で病気や怪我をして休んでいて給与が全く支払われないというのはどうなの?と思いますよね。業務上の理由で休まざるを得ない場合(会社が休むことを命令した場合)、労働基準法では、休業補償をしないといけないとなっています。休業補償については、今回の本題ではないので、詳しくは説明しませんが、会社の都合で休ませている場合、休む前の給与の約6割を支給しないといけません。その休業補償を労災で補償できる制度があります。それが労災の休業補償給付です。つまり、会社の業務上の理由での病気や怪我なのであれば、給与の代わりに労災で休業補償給付が支給されます

 

一方で、業務外の理由で病気や怪我になってしまい、出勤できない のであればどうでしょうか。まず、ノーワークノーペイの原則で、給与は支給されません。ただ、もちろん休んでいる間、年次有給休暇を利用することも選択肢としてあります。有給休暇を使えば、休んでいる期間、給与は出ます。しかし、年次有給休暇には日数の限界があります。有給がなくなったらどうなるでしょうか?また、従業員側が有給休暇は使いたくないという選択することだってあり得ます。その場合、どうしたらいいのでしょうか?

 

そこで、休業制度です。

つまり、休業制度というのは「業務外」の事由で会社を休むことになってしまった場合を規定したもの なのです。では、なぜ、この休業制度が必要なのか?

たとえば、こんなことを考えてみたらわかると思います。

最近、私の顧問先であったのですが、アキレス腱を断裂して長期入院を余儀なくされた方がいらっしゃいました。最初は有給休暇を使っていたのですが、日数も限られています。ある所から、有給休暇の日数がなくなってしまいました。有給がなくなってその後はどうなるのか?当然、休んでいる従業員さん自身が一番心配です。有給休暇がなくなるとその従業員さんの生活にも支障が出てきます。社長も心配されてそういう場合にはどうなるの?と聞かれました。その会社さんにはきちんと就業規則があり、休職規定もありました。

その就業規則の休職規定を一部引用(若干内容は訂正しています)すると、以下のようなものです。

 

第〇条(休   職)

1.社員が以下の各号の一に該当するときには休職を命ずることがある。

①業務外の傷病による欠勤が連続1ケ月以上にわたったとき。

②家事の都合、その他やむを得ない事由により1ケ月以上欠勤したとき。

③公の職務につき、業務に支障があるとき。

④出向をしたとき。

⑤前各号のほか、特別の事情があって、会社が休職をさせることを必要と認めたとき。

2.休職期間は次のとおりとする。

①前項①の場合 勤続3年未満  3ヶ月

勤続3年以上  6ヶ月

ただし情状により期間を延長することがある。

②前項②③④⑤の場合 その必要な範囲で、会社の認める期間

3.休職期間中、賃金は支給しない。

4.休職中、一時出勤しても、3ケ月以内に同じ理由で欠勤するようになったときは期間の中断は行なわない。

5.休職期間満了後においても休職事由が消滅しないときは、満了の日をもって自然退職とする。

 

 

ここで会社として大事なのは、第4項と第5項です。まず第5項がもしなかったらどうでしょうか。長期間、病気療養している社員がいれば、会社の経営にも大きな影響があります。代わりの社員を入れることも考えないといけません。しかし、復帰する可能性があるのであれば、新しい社員を入れるべきかどうかということになってしまいます。

かといって、会社都合の退職にしてしまうのも問題があります。本人に退職の意志がないのであれば自己都合退職でもありません。そういう場合に対応するため、この休職規定によって「自然退職」とするわけです

 

さらに第4項はなぜ規定するのかというと、これは最近特に多い「うつ病」などの精神疾患の場合を想定しています。精神疾患にり患すると長期間に及ぶことが想定されます。復帰しても再度休んでしまうこともよくある話です。そういう場合、3か月以内に再発した場合には前後の期間を通算して休職期間が何日になっているのかを考えるわけです。

 

いったん休職期間満了で退職とすることは、会社側の都合という側面が重視されるように思える規定ですが、これは本人にとっても意味があると私は思います。本人的にもいったん退職としてリセットするという意味もあるわけです。

 

そうはいっても、休職期間中や休職期間がやんだあと、給与がないのであれば本人の生活はどうなるのか、という問題があります。

そこを保障するのが健康保険の「傷病手当金」です。これを活用することで、休職期間中あるいは休職期間がやんだ後も病気や怪我が継続している場合、本人の生活を保障することができます。

 

傷病手当金については、次回のブログでまた説明しましょう!今日は休職期間についての話でした。


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