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12月から1月初めにかけて、日本海側を中心に大雪が話題となっています。私は新潟の柏崎の出身ですが、新潟でもあまり雪が多くないといわれる柏崎でも車が動けなくなるほどの雪が降ったようです。さて、今日はそうした雪害があった場合に所得税の確定申告で控除される項目があるという話です。

雑損控除の対象は以下のように書かれています。

(1) 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害

(2) 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害

(3) 害虫などの生物による異常な災害

(4) 盗難

(5) 横領

盗難や横領が入っている一方で、詐欺や恐喝の場合には雑損控除の対象にはなりませんのでその点は留意が必要です。(これは詐欺や恐喝は本人にも問題があったためというような解釈がされているようですがここでは解説はしません)

さて、このうち、(1)に「雪害」というのがあります。

「雪害」とは具体的には雪で家の一部が損壊したり、車庫がつぶれたり、物が壊れたりというものです。今回の雪でこのような物損があった場合には雑損控除の対象となります。

また、雑損控除にはこうした「物損」のほかにも「災害関連支出の金額」というのも対象となります。

災害関連支出の金額」とは、「災害により滅失した住宅、家財などを取壊し又は除去するために支出した金額」などと国税庁のHPでは説明されています。要するに直接的な損失額ではないものの、その損失に関連した支出ということです。

この「災害関連支出」で「雪害」にかかるものをもう少し詳しく見ていきましょう。

長野県の信濃町のHPに雪下ろし等費用の具体的範囲として次のような記述があります。

人夫賃:雪下ろし等のために雇用した者(生計を一にしている親族及び同一家屋内で生活している親族を除く)に支払った賃金(日当、時間給又は請負金額)、旅費、除雪用具等の借損料、食事費用等

除雪機械等の借上料:雪下ろし等のための機械類(ブルトーザー、パワーショベル等)や運搬車輌(ダンプ式貨物自動車等)の借上料、借主が負担した燃料費(自己所有の機械等の燃料費を含む)

町内会等が行った雪下ろし等の分担金:個人の屋根の雪下ろし等を町内会等が行い、その費用を当該個人が分担した場合の分担金

専ら雪下ろし等に使用され、かつ、一冬限りで消費し尽くされる消耗品:雪下ろし用スコップ、雪下ろし用ビニール製波板、雪運搬用そり(スノーダンプ)など

防護さく(雪囲い):切迫している被害の発生を防止するための応急措置に係る防護さく等の設置費用で、その費用の支出の効果がその災害による被害の発生を防止することのみに寄与するもの(被害発生の緊急性が止んだ後には、その支出の効果が残らないもの)

雪下ろしのためのスコップ、雪囲いの費用といったものも「災害関連支出」として対象になるといっています。このHPはかなり具体的に書かれており、参考になりますね。

さて、雑損控除の対象となるものがあった場合、ではいくらを雑損控除として計上していくかという部分です。これも国税庁のHPを抜粋しますと、次のように書かれています。

次の2つのうちいずれか多い方の金額が、雑損控除となる。

 (1) (差引損失額)-(総所得金額等)×10%

 (2) (差引損失額のうち災害関連支出の金額)-5 万円

(注) 損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後(3 年間が 限度)に繰り越して、各年の所得金額から控除することができる。なお、雑損控除は他 の所得控除に先だって控除することとなっている。

簡単に整理すると、雑損控除にはさきほど書きました通り、「物損」と「災害関連支出」があるわけです。その「物損」のほうは「実際の損失額」が所得の10%を超える場合に控除できるといっています。これは上記の(1)の話です。

もう一方の「災害関連支出」は5万円を超える部分を控除できるといっています。これが(2)の話です。

(1)と(2)の大きい金額が雑損控除の対象となる金額となります。

雪下ろしの費用は「災害関連支出」ですから、その費用が5万円を超えたら控除できることになります。(2)のほうは所得の金額にかかわらず控除の対象となる点が特徴的なところです。

さて、今回の大雪は年末から年始にかけての大雪でした。つまり、令和2年と令和3年にまたがっているわけです。では、確定申告では令和2年の分と令和3年の分を分けなければいけないのでしょうか?

これについては、所得税法の基本通達72-5というところに次のような記述があります

当該支出をした金額はその支出をした日の属する年分の法第72条第1項に規定する損失の金額となるのであるが、その年1月1日から3月15日までの間に支出をした金額については、その支出をした日の属する年の前年分(災害等のあった日の属する年以後の年分に限る。)の同項に規定する損失の金額として確定申告を行っている場合は、これを認めるものとする。

(注) 当該確定申告を行っている場合には、その支出をした金額は、その支出をした日の属する年分の当該損失の金額に含まれないことに留意する。

何を言っているのかというと、1月1日から3月15日に支出した災害関連支出は確定申告に入れていいと言っているわけです。今回の確定申告であれば   、支出が令和3年1月1日から3月15日に支出した災害関連支出であっても、令和2年の確定申告で災害関連支出として入れて計算してもいいと言っているわけです。

そして、(注)のところに書かれているのは、「1月1日から3月15日に支出した災害関連支出は対象にはなりますが、その間にすでに確定申告書を出してしまってそのあとに災害関連支出があっても残念ながらそれは入れることはできません」と言っています。

還付申告だったりすると、1月1日から提出はできます。しかし、災害関連支出がある可能性があるのだったら確定申告書の提出を少し待ってみるというのも頭に置いておいたほうがよさそうです。

年明けから雪害がひどくなってきたので日本海側の地域ではこうした規定も使える可能性があるということをぜひ、知っておきましょう。


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