マイナンバーの漏えい事件が発生しました。マイナンバー関連で初めての立件だそうです。↴
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160315-00000087-mai-soci
この事件は個人1人分のマイナンバーの話でしたが、怖いのは企業単位でのマイナンバーの漏えいです。第一号になってしまうと大変です。ニュース記事としての価値が非常に高く、今後、継続して「漏えい第1号」の企業という扱いになってしまいます・・・そう考えると、仮に企業で従業員などのマイナンバーが漏えいしたとしたら大変なことなわけです。
中小企業のマイナンバーの取り扱いの担当者の皆さん。くれぐれも「マイナンバー漏えいの第1号」にならないように・・・
さて、マイナンバーですが、実際、平成28年1月から雇用保険から先行して運用が開始されました。しかし、実際にはこれからといった感じです。
といいますのも、雇用保険の届け出でマイナンバーが記載されているのは5%ほどとか・・・
私は、実際、動き始めるのは平成28年の年末調整くらいから と考えています。
社会保険の算定基礎届は平成29年7月時の提出分からマイナンバーを記載することになっています。(今の段階では予定で、基礎年金番号漏えい問題の影響で、延期される可能性はあります)
これもマイナンバーを手書きで記載するのは、人数が多い会社さんだと、結構、大変な事務作業です。
そこで、私が実務上、中小企業のマイナンバー対策として以下のようなことでを考えています。
① マイナンバーの収集・保管の担当者を決めること。担当者は1人か2人。特定の人のみが扱う業務にすること。
② マイナンバーの保管の方法を検討しておくこと。大きくは「クラウド」式のネット管理の方法か、日本法令の「マイナンバー保管・取得セット」を活用するか、を検討しておくこと。
日本法令の「マイナンバー保管・取得セット」は以下↴ https://www.horei.co.jp/shop/cgi-bin/shop_itemDetail.cgi?itemcd=1680219
③ マイナンバーをいつ収集するかを決めること
④ 社会保険や雇用保険の届け出事務を電子申請にすること
とりあえずはこんなところです。
ちなみにですが、そもそも会計事務所や社労士事務所にマイナンバーの保管・収集をすべて委託する方法も考えられます。従業員数がおおよそ10名以下の会社では、私は「そもそも会社でマイナンバーを保管しない」ことを提案しています。
マイナンバーの保管・収集を会計事務所・社労士事務所に委託するかどうかも含め、実務上は秋くらいまでに決めればいいと考えています。
ということで、今日は、中小企業を取り巻くマイナンバー対策の話でした。