手技療法の治療院、介護事業の経営に役立つ最新情報や知って得する情報満載のブログです!

今日は前回に続き、傷病手当金の話です。

傷病手当金というのは、前回説明した通り、「業務外」の事由で休んで、休んでいる期間中給与が出なかった時に支給されるものでした。

実はこの傷病手当金というのは奥の深い話があります。

私も実務上、質問があったりして調べて「こんな規定もあるんだ」「そういえば、こういう取り扱いもあったね」なんてことを初めて知ったり、改めて確認したりという部分が多いのも傷病手当金です。

今日は、傷病手当金の「基本のキ」について、まずは解説していこうと思います。

yjimage

 

傷病手当金は、4つの要件が必要です。

  1. 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  2. 仕事に就くことができないこと
  3. 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  4. 休業した期間について給与の支払いがないこと

 

このうち、①と④はいいですよね?前回説明しました。業務以外の理由でのけがや病気で休んでしまって、その間の給与が支給されていないことです。

上記のうち、②はどうでしょうか?「仕事に就くことができないこと」というのは、当たり前でしょ?と思いますよね。そうなのですが、実際、私のある顧問先から「仕事に就くことができないというのはどう証明するのでしょうか。」と聞かれたことがあります。

 

これは実際の傷病手当金の支給申請書を見ればすぐわかるわけですが、まず「事業主が証明する欄」があり、傷病手当金の支給申請を出した期間について仕事に就くことができなかったことを事業主が証明します。さらに「担当医師が証明する欄」があり、そこで担当している医師が支給申請期間中確かに仕事に就くことができなかった、と証明します。

つまり、[仕事に就くことができなかった」ということを事業主と医師が証明することでこの上記の②の要件をクリアするようになっています。

 

そして、上記の要件の③です。

連続する3日間」というのがポイントです。(この3日間を「待期期間」と呼んだりします。)たとえば、2日続けて休んで3日目に出勤して、4日目にまた休んでしまうと「連続する」という要件に当てはまらないため対象外になってしまいます。病気や怪我で休んだ最初の3日間は連続して休んでいないといけないわけです。逆に、最初の3日間を連続で休み、4日目に出勤し、5日目からまた休んだのであれば要件の③はクリアします。4日目以降、出勤していた日があってもいいわけです。最初の3日間を続けて休んでいることが要件なわけです。

さらに、この待期期間3日間については、給与を支給していても問題ありません

つまり、最初の3日間は有給休暇で処理し、4日目から傷病手当金の支給申請するということも可能なわけです。待期期間の3日間は休んでいればよく、給与の支給の有無は聞いていないわけです。ここは、実務上、重要なポイントになります。

 

傷病手当金の要件4つについて、今日は簡単に説明しました。

次回は、もう少し突っ込んだ部分について考えていきたいと思います。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

免責事項

当ブログで記載されている情報においては、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めています。しかし、誤情報が入り込んだり、情報が古くなったりすることもあります。必ずしも正確性を保証するものではありません。また、合法性や安全性なども保証しません。

当ブログに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。