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厚生年金未加入事業所が問題になっています。

本来、厚生年金に加入すべき事業所で、加入していないために国民年金になってしまっている従業員は推計で全国で200万人いるそうです。しかも、そのうち120万人くらいは、20代・30代の若者とか・・・

国会でも、民主党の長妻昭議員がこの問題について質問をしています。「未加入事業所への対応はきちんとしないといけない」という趣旨の答弁を安倍首相もしています。(平成28年2月5日 衆議院予算委員会で)

朝日新聞にもこの問題について書かれています。下記の記事を参照してください↴

http://www.asahi.com/articles/ASJ1F4G70J1FUTFL00B.html

 

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健康保険・厚生年金はセットで加入するものです。健康保険だけ加入して、厚生年金には加入しないということはできません。また、法人であれば、社長1人の会社であっても加入義務があります。この200万人の未加入者のうちのほとんどが従業員数が10名未満の中小企業であろうと推測されます。

さて、この健康保険・厚生年金の未加入事業所問題ですが、どんな形で加入しなければいけなくなるのか。まずは、第一段階として、年金機構からこんな内容の文章が届きます。

日本年金機構においては、関係機関から事業所情報の提供を受け、事業を行っていると思われる事業所を対象に社会保険制度の加入状況等を確認させていただいております。・・・・

厚生年金に加入していない事業所の情報は、国税庁の税務申告の情報から取得しているようです。つまり、税金の申告している法人で、社会保険に加入していない事業所に対して、上記のような文書で、まずはアンケートのようなものが届くわけです。

ちなみに、私の顧問先で、社会保険はすでに加入しているのですが、税務申告上の所在地と社会保険上の所在地が異なる会社さんにも上記のようなアンケートが届きました。これが意味するのは、年金機構では、税務申告上の所在地に社会保険の適用事業所の所在地がなければ、機械的にこのアンケートを送っているというではないかということだと思っています。

この文書が届くと、社長さんの反応は二つに分かれます。

大変!厚生年金に入っていないために目を付けられているかも・・・

なんか届いたけど、無視してもいいよね・・・

後者の方の社長さんにお伝えしたいのは、ほおっておくとかえって面倒なことになりかねません。無視すると、そのうち「健康保険・厚生年金制度への加入について」という別の文書が届きます。加入を促すような内容のものです。つまり、アンケートが届いたということは、そのアンケートに答えようが、答えまいが、遅かれ早かれ加入しないといけなくなるということなんです。

ただ、経営者の立場からすれば、健康保険・厚生年金に加入すると、すぐにその負担の問題が生じます。「今、加入すると、資金の問題からすぐに支払い不能になってしまう」という切実な問題を抱えている法人も多いはずです。そんな場合には、アンケートに答えて、その後、年金事務所へ相談へ行き、加入時期を少し遅くする相談はできます

ちなみに、この未加入事業所のアンケートなり、加入の催促なり、来てしまい、どうしていいかわからない社長さんも多いと思います。今、国民健康保険や国民年金なのであれば、負担を減らしながら加入する方法もいろいろと考えられます。

こうした文書が届くと、法人であればだいたいが税理士に申告を依頼しているので、まずは、税理士に相談するようです。それはそれでいいのですが、社会保険のことをよく理解している人に相談したほうがいいです。つまり、税理士の先生であっても社会保険の制度の内容までは良く知らない人も多いということです。社会保険の制度のことをよく理解している人であれば、加入するにしても負担が少なくなる方法であったり、先ほど書いたように加入時期を遅らせることも提案していただけるはずです

健康保険・厚生年金に加入することは法律上の義務です。加入を拒否すると法律上は罰則規定もあります。加入するにしても、負担をなるべく減らしながら加入する方法など、きちんと「わかっている人」に相談すれば必ずいい解決方法があります。社労士などの専門家にまずは相談してみましょう。加入の問題から逃げずに、いい対処方法を考えて加入することが前向きな解決法だと思いますよ。


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