介護職員に支給される処遇改善加算が変わる!?
その情報自体はまずはご存知でしょうか?
私の顧問先にも12月、1月にお伺いした時にお話ししても、ほぼ皆さんご存じありませんでした。介護関係の改正の情報というのもなかなか入ってこないんですね・・・
処遇改善加算の改定の詳しい内容は下記を参照してみてください。☟
http://www.joint-kaigo.com/article-3/pg547.html
要するに、新加算Ⅰを取るには、キャリアパス要件Ⅰとキャリアパス要件Ⅱに加えて、「キャリアパス要件Ⅲ」が必要だという話です。これをクリアすれば、今まで処遇改善加算Ⅰで常勤換算で1人当たり月額2万7千円支給していた処遇改善加算を新処遇改善加算Ⅰに該当すれば3万7千円と1万円増額できるというものです。
「介護報酬の改定って、平成30年じゃないんだっけ?」と思った方、その通りです。
平成30年は医療と介護の同時改定の年です。
介護事業所の経営者だったら聞いたことのある話だと思いますが、デイサービスや訪問介護に大規模な報酬改定があります。
もともと処遇改善加算も平成30年改訂で変わる予定でした。
今回の処遇改善加算の改定は、安倍首相の意向を反映して、その平成30年改訂より1年早くやってしまおうというものです。
これは、平成28年9月26日の安倍首相の所信表明演説に表れています。以下のような内容です。
「介護の仕事は、本当にやりがいがある。そのことを国民の皆さんに正しく理解してもらいたい。
介護福祉士を目指す学生、小金栞さんから聞いた言葉が、私の耳から離れません。大きな希望を持って介護や保育の道を進んだ、こうした皆さんの高い使命感に、私たちはしっかりと応えていかなければなりません。
技能や経験に応じた給料アップの仕組みを創るなど処遇の改善に取り組みます。補助者の活用などにより現場の負担軽減を進めます。再就職準備金を倍増する他、あらゆる手を尽くして、必要な人材の確保に努めていきます。」
この安倍首相の発言を受けて、処遇改善加算が1年早く改定されるわけです。
さて、では、新加算Ⅰというのはどういうことをしないといけないのか?
つまりは、キャリアパス要件Ⅲというのは何なのか?という話です。
その前にキャリアパス要件ⅠとⅡは何なのか。振り返ってみましょう。
キャリアパス要件Ⅰ・・・職位・職責・職務内容等に応じた任用要件と賃金体系を整備すること
キャリアパス要件Ⅱ・・・資質向上のための計画を策定して研修の実施または研修の機会を確保すること
このような内容でした。
要するに、要件Ⅰは賃金規定の整備、要件Ⅱは研修の実施。簡略すればそういう話です。
では、キャリアパス要件Ⅲは何か。
経験もしくは資格等に応じて昇給する仕組み、または一定の基準にもとづき定期に昇給を判定する仕組みを設けること
要するに、キャリアパス要件Ⅲをクリアするには「定期昇給の仕組み」を作ること、と言っているわけです。ということは、就業規則の改定が必要なわけです。
通常、処遇改善加算計画書は2月中に出さないといけないわけですが、まだ厚生労働省から詳細が出ていないため、出せません。今日現在の東京都のHPでも処遇改善加算の計画書はまだ出さないようにと書いてあります。☟
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/hoken/shogu/index.html
おそらくは、平成29年の処遇改善加算計画書の提出は、期限が4月くらいになるものと思います。
つまり、今、介護事業所に必要なのは、処遇改善加算の新加算Ⅰを取るには就業規則の改定の作業が必要という認識です。まだ計画書は出さなくていいわけですから、新加算Ⅰを取るなら、今のうちに就業規則の改定の検討をしないといけません。
処遇改善加算の新加算Ⅰを取るために必要な「定期昇給の仕組み」というのは何なのか?
次回のブログでかいつまんでご説明いたします。