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なかなかブログの更新ができずにおりました。

今日は「中小企業経営者と税理士の関わり方」について、ちょっと考えてみようと思います。

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その前に、経営にとって一番大事なことは何でしょうか?

個人商店だったり、会社でやっていてもほぼ一人でやっているケースもあります。一方で、従業員の数が100人、200人もいる中小企業もあります。中小企業と言っても千差万別です。経営課題もそれによって異なります。

 

しかし、どの規模でやっていても共通してある経営課題があると思います。それが資金繰りです。お金のやりくり。これは中小企業にとっては共通の課題です。経営にとって一番大事なのは、お金のやりくりです。これは共通しています。

 

黒字倒産という言葉があります。損益上は黒字なのに、経営上やっていけなくなる。なぜそんなことになるのかと思われるかもしれません。実際、このような例は珍しくはありません。損益は黒字なのに倒産してしまう。これは会計の考え方と資金繰りというお金のやりくりが一致していないということを意味しています。

 

私は顧問先にも一貫して「税金を多少支払うことになってしまっても、あるいは、銀行借入を多少したとしても、資金繰りをまずは重視した経営をする」という話をしています。このような話は最初は理解されないこともあります。

まず、税金に限らず「支払いを少なくする」ことをより重視する経営者が多いです。手元からお金が無くなることを嫌がる。気持ちはよくわかります。また、銀行融資を積極的に受けて資金を潤沢にすることを勧めています。これも、銀行の借入に対してネガティブなイメージを持つ経営者からは理解されないことがあります。しかし、今現在、銀行融資が必要ない状況であっても、将来にわたって銀行融資が必要でないかどうかは分かりません。銀行融資が必要なくらいに資金がひっ迫してから銀行からお金を借りようとしても融資を受けるまでに時間がかかりますし、借入するにも不利になります。

資金繰りを重視した経営というのは「キャッシュ」を十分に持って経営していくことです。会計上の損益や税金の支払いだけでなく、社会保険だったり、各種保険だったり、様々なものを駆使して「キャッシュ」をいかに増やしていくのか、これを第一に考えていくのが、経営にとって一番大事なことだと思います。

 

中小企業の経営者が、税理士に求める役割として、「税金を少なくすること」を求めるのは一側面としては間違いではありません。節税対策などを通じて、税理士に税金の支払いを少なくすることは、ある意味、税理士に求める役割としてわかりやすいですし、経営にとっても税金を少なくしていくことは重要なことです。

しかし、税理士に求める役割を「税金を少なくする」ことが一番とするのは中小企業と経営者の関わり方としてどうなのだろうかと私は考えています。税金を少なくするだけが税理士の役割ではないと私は思います。

 

では、中小企業の経営者は税理士をどのように位置づけ、かかわっていくべきなのか?

私は、中小企業の経営者が税理士とかかわる時、その企業がより長く経営していく環境を整えていくことを一緒に考えてもらうことだと思っています。様々な経営課題がある中で、「税金の支払いを少なくする」だけが税理士に求める役割だとしたら、中小企業の経営者は大変もったいないかかわり方だと思うのです。税理士の中には、「いかに(税金を含めた)支払いを少なくするか」を強調している税理士もいると思います。こうした税理士の言うことは経営者にとってはとてもわかりやすいです。しかし、支払いを少なくすることに焦点を絞った経営は危険です。同時に、いかにキャッシュを増やしていくかも考えていかないと、黒字倒産という事態に陥りかねないのです。

 

最近読んだ本に『金融排除』(幻冬舎)という本があります。

この本の中には、銀行や税理士が中小企業とどうかかわっていくべきなのかについて書かれている部分があります。

「銀行、税理士に求められるのは、過去ではなく将来のために仕事をすることだ」

私はまったくその通りだと思うのです。これは中小企業の経営者も理解しなければならない部分だと思います。

 

私は今後も、経営者の皆さんと「御社の未来」をよりよくすることを今後も考えていきたいと思っています。


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