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医療や介護の従事者に向けて1人当たり5万円(新型コロナウィルスの濃厚接触者の場合には20万円等)の慰労金の支給が始まっています。

この慰労金は7月の終わりから申請ができましたが、7月の申請はあまり日数がなかったため、実際には8月15日~8月末までで申請し始めている事業者が多いと思います。その場合、入金になるのは9月末、つまり、今月末となります。私の顧問先からも、「どうやって経理処理すべきなのか」「給与明細のような明細は必要なのか」といったご質問をいただくことが多くなっています。この慰労金について、どう経理処理をしていったらいいのか、見ていきましょう。

医療・介護従事者に向けた慰労金ですが、そもそもこれは本人が請求するのに変わって事業所が国保連に請求するという関係になっています。つまり、事業所はあくまでも代理で申請するだけです。事業所としては代わりに申請しているだけなので、当然、事業所の収入にはなりません。預かっているお金を渡しているだけなので、経理処理としては以下のようになります。

入金時:(普通預金)/(預り金)もしくは(仮受金) ×××

支払時:(預り金)もしくは(仮受金)/(普通預金) ×××

過不足なく全員にお渡しする必要がありますから、預り金勘定もしくは仮受金勘定はゼロにならないといけません

また受け取った従業員さんも非課税となります。所得税や住民税はかかりません

税務のみを扱っている税理士の先生だとこの点を知らない方もいらっしゃると思います。この非課税の取り扱いについては、国税庁から出ているわけではなく、厚労省から出ているからです。

所得税や住民税がかからないということは、たとえば扶養親族になっている場合、この慰労金は除いて考えていいことになります。また、社会保険の扶養の判定についても除いて考えていいでしょう。

また、非課税ですから、この慰労金も給与の支給時にあわせて支給するような場合、注意が必要です。給与と一緒に支給するのであれば、課税されない形になるように給与明細の表示をしないといけません。通常の給与計算は事業所でやって、年末調整だけは税理士の先生にやってもらっているような場合も注意が必要です。単に給与明細を渡すだけで税理士の先生もよく理解していないと、課税して計算してしまう可能性があります。この点、よく注意しましょう。

それから、私の顧問先にお聞きすると結構多いのが、この慰労金は給与とは別に現金で支給するというものです。もちろん、現金で渡しても構わないのですが、その場合には受領書や領収書など、受け取ったということがわかるものを必ず取ってください。現金で渡す場合、たとえば、「まだもらっていない」とか「もらったが金額が足らない」とかといったことでトラブルになることもあり得ます。必ず渡したその場で金額を確認してもらって確かに受け取ったという受領書をもらうようにしましょう。

慰労金事業の詳細については、以下の以前私が書いたブログを参考にしてみてください↓

ということで、今日は慰労金の経理処理の話でした。



10月の消費税率の引き上げに伴い、キャッシュレス決済のポイント還元が始まりました。

○○ペイやカードの決済などのキャッシュレスの方法で、ポイント還元されるものです。

さて、そうしたポイント還元があった場合、経理処理はどうしたらいいのでしょうか?

ポイント還元には4種類あります。

  • ポイントを付与する・・・使っているカードなどにポイントを付与する
  • 即時充当する・・・商品などを購入したときに購入額にポイントをすぐに充当して差し引く
  • 引き落とし時に相殺する・・・カードなどの利用額が口座から引き落とされるときにポイント額を控除する
  • 口座に充当する・・・1か月以内の期間ごとに口座にポイント相当額を付与し、その後に決済したときにポイント相当額を充当する

特に問題となるのは②のケースです。②のケースでは、キャッシュレスの決済をするたびに実際支払額のポイント還元分が会計時に支払額から引かれます。例を使ってみていきましょう。

消耗品      1,000円

消費税     100円

ポイント還元 ▲50円

支払額    1,050円

さて、この場合の経理処理はどうするのでしょうか?

上記のような場合、理解の仕方として購入額はあくまでも1,100円だということです。ですから、以下のような仕訳になります。(ちなみに税込み経理処理が前提です。)

(消耗品費)/(現金) 1,100

(現金)/(雑収入)     50

即時充当の場合、会計時に即時に充当されるため、上記のような仕訳になります。

「現金」は相殺されますから、現金を相殺すると以下のような仕訳になります。

(消耗品費)/(諸口)  1,100

(諸口)/(雑収入)   50

(諸口)/(現金)  1,050

もう一つ、別の具体例でみてみましょう。

上記の例は、10%対象のものでしたが、軽減税率対象のものと10%対象のものが混在していたらどうなるでしょうか?

消耗品    500円

飲み物    300円※

合計     800円

10%対象消費税    50円

8%対象消費税     24円

ポイント還元 ▲40円

支払額     834円

※軽減税率対象

さて、上記のように、10%と軽減税率の対象が混在していた場合ですが、これは10%対象と軽減税率対象とを一つ一つ別々に処理していくことになります。ちなみに、飲み物の購入は「福利厚生費」として処理したとします。また、処理は税込み経理処理が前提です。

(消耗品費)/(現金) 550

(福利厚生費)/(現金) 324※

(現金)/(雑収入)  40

 ※軽減税率対象

上記の現金を相殺すると、以下のようになります。

(消耗品費)/(諸口)  550

(福利厚生費)/(諸口) 324 ※

(諸口)/(雑収入)   40

(諸口)/(現金)    834

 ※軽減税率対象

ポイント還元以外はポイント還元がなかったとして処理し、ポイント還元分は「雑収入」とするということです。

さて、これとの違いとして、お店独自にポイント分を値引きした場合、どうなるのかも考えてみましょう。

消耗品     500円

ポイント値引き ▲25円

消費税      47円

支払額    478円

上記は以下のように仕訳します。

(消耗品費)/ (現金) 478

違いがお判りでしょうか?お店独自のポイント還元は、ポイントを値引きとしてみていることです。つまり、ポイントを引いた後の金額で処理するわけです。

税法的に言うと次のように表現できます。

キャッシュレスポイント還元・・・ポイント還元の控除前の金額を課税仕入れにする

お店独自のポイント値引き・・・ポイント控除後の実際支払額を課税仕入れとする

キャッシュレスのポイント還元は、別の言い方をすれば、経理処理上は値引きではないということで、ここに経理処理の特徴があるわけです。

また、キャッシュレスのポイント還元の形態のうち、③引き落とし時に相殺するや④口座に充当する の場合も、支払時に減額された金額を「雑収入」として処理することになります。

上記のキャッシュレスのポイント還元の仕方は、国税庁が公表している「即時充当によるキャッシュレス・消費者還元にかかる消費税の仕入れ税額控除の考え方」によっています。

参考にしていただければ幸いです。




この時期は7月10日までの労働保険の申告書作成・提出、算定基礎届の作成・提出、納期の特例の源泉所得税の計算などがあるうえ、介護事業所は7月末までに処遇改善加算の実績報告書を提出しなければならない等、実は事務手続きが多く、なかなかブログが更新できませんでした。

今日は、顧問先からいただいた質問について、ブログを書いていこうと思います。

いただいたご質問はこのようなものです。

「講演をしていただいた方に対して報酬の源泉所得税を引かないといけないと思うのですが、この場合、交通費もあわせて支払う場合には給与のように非課税の規定が適用されないと聞きましたが、どのように取り扱ったらいいのでしょうか?」

 

この会社では社内研修の一環で講師を招いて講演をしていただいたわけです。その報酬を支払うわけなのですが、その源泉所得税についてのご質問です。

これについて、国税庁のHP(タックスアンサー)に答えがあります。

報酬・料金等を支払う場合の注意事項として次のように書かれています。

 

「謝礼、研究費、取材費、車代などの名目で支払われていても、その実態が報酬・料金等と同じであれば源泉徴収の対象になります。しかし、報酬・料金等の支払者が、直接交通機関等へ通常必要な範囲の交通費や宿泊費などを支払った場合は、報酬・料金等に含めなくてもよいことになっています。」

 

つまり、交通費という名目も含めて源泉所得税がかかるわけですこのことから、報酬の支払調書は交通費の金額も含めて報酬額として支払調書を作成し、ご本人にお渡しするということになります。

私の経験上、これは勘違いの多い点だと思います。「交通費という名目で渡したお金は非課税」と思っている方が多いのではないでしょうか?交通費が非課税になるのはあくまでも給与所得者の話です。報酬の源泉所得税にはこの非課税の適用がないのです。あくまでも、報酬の対象者の交通費に源泉所得税がかからないのは、直接、宿泊費や滞在費を支払った場合に限定されるという話なわけです。実費相当額を含めて報酬を支払った場合には、交通費も含めた全体に対して源泉所得税がかかるわけです。交通費部分は非課税として、報酬の支払調書を作成してしまうと、交通費部分の課税漏れが生じてしまいます。報酬の支払いの相手先にも影響のある話ですから注意が必要です。

(ちなみに、報酬を受け取る側からすると、交通費も含めた金額を報酬額として収入に計上し、実際にかかった交通費を経費に計上するため、結局、交通費部分を除いた実際報酬額に所得税がかかることになるため、仮に交通費部分が報酬の支払調書から抜けていたとしても、交通費部分を経費に計上していないのであれば所得金額自体はかわらないはずなので、交通費部分を報酬から除いた支払調書を受け取った側についても所得税に関しては課税漏れが生じないことになります。)

 

また、その国税庁のタックスアンサーには次のような記載もあります。

「報酬・料金等の額の中に消費税及び地方消費税の額(以下、「消費税等の額」といいます。)が含まれている場合は、原則として、消費税等の額を含めた金額が源泉徴収の対象となります。ただし、請求書等において、報酬・料金等の額と消費税等の額が明確に区分されている場合には、その報酬・料金等の額のみを源泉徴収の対象とする金額として差し支えありません

源泉所得税の対象となるのは、原則は消費税込みの金額に対してです。ただし、報酬本体部分と消費税部分を分けて表示していれば消費税抜きの報酬本体部分に対して源泉徴収すればいいことになっています。相手方の請求書などが消費税が別に計算されているのか、込みで計算されているのか、よく確認しましょう。

それから、

「支払を受ける者が研究会、劇団などの団体で、個人か法人かが明らかでない場合は、その支払を受ける者が、法人税を納める義務があること又は定款、規約、日常の活動状況などから、団体として独立して存在していることを明らかにした場合は法人として取り扱い、そうでなければ個人として取り扱います。」

報酬を支払う相手方が個人なのか法人なのか、よくわからない場合もあると思います。支払う相手方がなんらかの団体だったりする場合には、その団体が法人税を納めている法人なのか、そうでないのか、わからない。こんな場合は個人として取り扱う、つまり、源泉徴収して支払うということになっています。実務上は、その団体の代表者名で源泉徴収することになるだろうと思います。相手側が個人なのか法人なのか、個人の場合には誰の名前で支払調書を作成したらいいのか、相手側に確認して支払う必要があります。

また

「懸賞応募作品などの入選者に対する賞金や新聞、雑誌などの投稿欄への投稿の謝金などは、原則として原稿料に含まれますが、一人に対して支払う賞金や謝金の金額が、1回5万円以下であれば、源泉徴収をしなくてもよいことになっています。」となっています。

原稿料などの場合、報酬額が源泉徴収する前の金額で5万円以下であればそもそも源泉徴収しなくていいことになっています。ただし、源泉徴収する必要がないのは懸賞金や謝金の場合です。5万円以下の報酬全てではないですから注意が必要です。

そして、源泉徴収する金額は次のようになっています。

支払金額(=A) 税額
100万円以下 A×10.21%
100万円超 (A-100万円)×20.42%+102,100円

これについては、たとえば、受取額を10万円ちょうどの金額にするような場合、どのように計算したらいいのかということがあります。これはいわゆる割り戻しの計算になります。

100万円以下だったら、0.8979で割り返すことになります。

10万円÷0.8979=111,370円

 

これは余談ですが、最近、報道で一部の芸能人によるいわゆる「闇営業」というのが問題になりました。これも支払いをした側が法人なのであれば源泉徴収義務があったことになります。この問題で受け取った芸能人側は修正申告をしたと報じられていますが、この辺はどうなっているのだろうかというのは私の感じた素朴な疑問です。

報酬の源泉所得税については、上記のようにいくらか複雑な部分もあるので確認しながら経理処理が必要な部分です。源泉徴収する際には注意しながら経理処理しましょう。




今日は介護施設の消費税の経理処理の話です。

この話は実は会計事務所でも処理を間違えているケースがあるようで、実は非常に難しい問題です。

介護サービス業を営む事業では消費税はどのように取り扱うのが正しいのでしょうか?

消費税法別表第7号は消費税の非課税取引について、次のように書いています。

 

イ 介護保険法の規定に基づく居宅介護サービス費の支給に係る居宅サービス(訪問介護、訪問入浴介護その他の政令で定めるものに限る。)、施設介護サービス費の支給に係る施設サービス(政令で定めるものを除く。)その他これらに類するものとして政令で定めるもの

 

では、上記のうち「その他これらに類するものとして政令で定めるもの」とは何を指しているのでしょうか?

介護保険法施行規則第61条には次のように書かれています。

 

厚生労働省令で定める費用は、次の各号に掲げる居宅サービスの種類の区分に応じ、当該各号に定める費用とする。

一 通所介護及び通所リハビリテーション 次に掲げる費用

イ 食事の提供に要する費用

ロ おむつ代

ハ その他通所介護又は通所リハビリテーションにおいて提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの

二 短期入所生活介護及び短期入所療養介護 次に掲げる費用

イ 食事の提供に要する費用

ロ 滞在に要する費用

ハ 理美容代

ニ その他短期入所生活介護又は短期入所療養介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの

三 特定施設入居者生活介護 次に掲げる費用

イ おむつ代

ロ その他特定施設入居者生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの

 

上記をわかりやすくまとめてみるとこのようになります。

 

介護保険法のサービスのうち次の三つは非課税

①居宅サービス(訪問系・通所系サービス)

②施設系サービス

③その他の付随する介護サービス

 

上記のうち③その他の付随する介護サービスというのは次の三つ

 ①デイケア・デイサービス

 ・食事の提供

 ・おむつ代

 ・その他日常生活に必要なサービス

 ②ショートスティ

 ・食事の提供

 ・滞在費用

 ・理美容代

 ・その他日常生活に必要なサービス

 ③介護付き有料老人ホーム

 ・おむつ代

 ・その他日常生活に必要なサービス

 

誤解を恐れずにまとめれば上記のようになるわけです。

これをよく見ると、介護付き有料老人ホームについては「食事の提供」が入っていないことがわかります。つまり、介護付き有料老人ホームでの食事の提供は消費税がかかる取引であるということになります。介護付き有料老人ホームからあえて「食事の提供」を外しているのは、介護付き有料老人ホームの食事の提供は課税であるという解釈になるわけです。

 

この論点については、有料老人ホームを経営する法人が争った事例で、国税不服審判所で裁決が出ています。その際に、上記の条文が引き合いに出され、「介護付き有料老人ホームでの食事の提供は課税」という判断が下されています。

また、同時にこの裁決では、「洗濯及びドライクリーニング」については「その他日常生活に必要なサービス」に含まれるとして、消費税は非課税と判断されています

 

また、「利用者の選定に基づき特別に提供されるサービス」は消費税が課税されるとされています。これは、たとえば「特別な食事」とか「特別な居室料」とかが該当します。利用者が介護保険法に基づく介護サービスを超えて特別にサービスの提供を受ける場合、つまり、ぜいたくなサービスに対しては消費税が課税されます。これは勘違いしてはいけないのは、介護保険法に基づく介護サービスを自費で徴収した場合を指しているわけではありません。介護保険法でいうところのいわゆる「支給限度額」を超えたサービスは介護保険法を超えているサービスであるため「自費」として料金を徴収されます。この場合は、介護保険法に基づくサービスの延長なのであれば非課税であることに変わりはありません。

 

さて、上記をまとめますと、介護事業所が提供する介護サービスで消費税がかかるのは原則的には次の二つになります

①ぜいたくなサービス

②介護付き有料老人ホームでの食事の提供

 

介護保険の許認可を受けているところでは、これ以外は消費税は原則的にはかからないと整理してしまっていいのではないかと思います。

 

この介護施設の消費税の話は会計事務所でも取り扱いに迷う部分でもあります。医療法人などですと、医療保険が使えないものは「自費」として経理処理します。この「自費」として経理処理したものは消費税が課税されると整理しています。それとの違いがあり、特に医療系に強い会計事務所では取り扱いに迷うケースがあるように聞きます。

これは、国税局の出している通達などでは判断がつかず、介護保険法ともあわせて考えないといけないということも原因にあるようです。

介護サービス業での消費税の取り扱いについて、このブログで情報を整理していただければと思います。




私の出身は新潟県の柏崎です。

知る人ぞ知る話なのですが、柏崎の花火大会というのは全国的に見ても大変、大規模な花火大会です。私も東京に来てもう20年以上になってしまい、高校生まで柏崎に住んでいた期間よりも長くなってしまいました。柏崎にいたころには全く知りませんでしたが、柏崎の花火大会は私の郷土の自慢の一つなんだなあと今になって思います。

その柏崎の花火大会が今日ありました。BSフジでは生放送されていました。

この花火大会にある「協賛金」の税務上の取り扱いを考えていきましょう

花火大会を開催するにあたっては、たいていスポンサーを募ります。そのスポンサーになった企業側の会計処理(税務処理)の話です。

花火大会の「協賛金」の税務処理は主に3つあります。

 

「広告宣伝費」で処理する場合

これはわかりやすいです。花火大会の協賛金が「広告宣伝費」になるのは、花火大会のスポンサーであることをPRできれば「広告宣伝費」として取り扱えます。パンフレットにスポンサー企業として載せてもらえるとか、花火を上げる際にスポンサー企業の名前としてアナウンスしてもらえるとか、不特定多数の者の目に触れる形があれば、「広告宣伝費」として処理できます

「広告宣伝費」は100%経費計上できる項目であり、なおかつ、消費税の課税仕入れとして消費税を控除できる項目です。会社の処理としては、花火の協賛金はなんとかして「広告宣伝費」として処理したいところなわけです。

 

「交際費」で処理する場合

これは、広告宣伝という意味程ではないものの、地元の企業として円滑に事業を進めるために必要に迫られて協賛金を出した、というようなケースだと「交際費」として処理します。

花火大会のプログラムに企業名を載せるとか、花火を打ち上げる際に企業名を言ってもらえるとなれば、上記の「広告宣伝費」になるでしょうが、そこまではいかないケースです。

「お付き合い」や特定の取引先の関係で支出した協賛金であれば「交際費」でしょう。

ちなみに、「交際費」になってしまうと、全額損金に計上できるとは限りません。中小企業の場合には800万円までは全額損金算入されますが、大企業の場合には損金算入には限度額があります。

消費税は、事業を円滑に進めるためという目的なのであれば、課税仕入れとして消費税を控除できるでしょう

 

「寄付金」として処理する場合

広告の意味合いもなく、事業を円滑に進めるという目的もなく、支出したものは「寄付金」として処理します。寄付金は損金算入できる限度額があり、全額損金算入できるわけではありません。

(資本金の額×当期の月数/12×2.5/1000+所得の金額×2.5/100)×1/4=損金算入限度額

この限度額の範囲でしか損金算入されません。

また、寄付金となった場合、消費税の課税仕入れとして消費税を控除することは難しいでしょう

 

また、これらの協賛金をお金を出すのではなく、お酒だったり商品券だったりといった物品で出すこともあると思います

物品で出しても処理の考え方としては同じです。不特定多数の者の目に触れる形であれば「広告宣伝費」ですし、特定の企業に対して、取引先の手前、支出したのであれば「交際費」、これらの利害関係がまったくなければ「寄付金」です。

ただ、物品で支出した場合、注意点は「商品券」や「ビール券」などの金券で支出した場合です。金券を渡した場合、これは消費税は仕入れ税額控除できません。「広告宣伝費」に該当する支出であっても、「商品券」を渡したのであれば、消費税は引けないということになります。

 

まとめますと、花火大会などの協賛金は、会社側としては

 

広告宣伝費>交際費>寄付金

 

の順で考えたほうがいいです。

その際、どういう基準で分けるのかというと、協賛金の意味合いの程度です。

 

企業名などが不特定多数の者の目に触れる>

特定の取引先などのために協賛金を支出した>

特に広告や事業の円滑化などの目的があったわけではない

 

上記の順に「広告宣伝費」「交際費」「寄付金」として処理されることになります。

 

会社としてはなるべく「広告宣伝費」として処理したいところでしょう。

また、消費税の経理処理も寄付金であれば控除できませんが、広告宣伝費や交際費であれば控除できます。

そうしたことを考慮すると、たとえば、企業名を何らかの形で載せてもらうなど、不特定多数の者の目に触れるというのが重要になります。

花火大会以外にも、盆踊りなどの夏祭りなど地域のお祭りごとにも当てはまります。

是非、知っておきたいところです。




今日は青色申告会についてです。

青色申告会、名前くらいは聞いたことがあるでしょうか?これはいったいどんな組織なのでしょうか?加入したほうがいいものなのでしょうか。

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まず、青色申告会とは、どういう組織なのでしょうか。

全国青色申告会連合会のHPから以下を抜粋しました。

「「青色申告会」は個人事業主を中心として組織される納税者団体です。「税は公平でなければならない」というシャウプ勧告をもとに、納税者が自主的につどい、結成されました。 それから今日に至るまで、青色申告会は正しい申告・納税を勧め、公平な税制の創設、社会保障制度の改善を要望し、税制改正史上数々の成果をあげてきました。全国各地の青色申告会は、会員の中から選ばれた役員を中心に自主的・民主的に運営されています。その活動は会ごとに特徴をもち、後継者専従者や若手経営者を中心とした青年部や、配偶者専従者を中心とした女性部が組織されるなど、多彩な活動を展開しています。」

 

今でこそ当たり前になっている、自分で申告書を書いて納税するというやり方をスムーズに進めるために作られた組織なわけです。青色申告会があったからこそ今の申告納税制度が確立されたといっても言い過ぎではないかもしれません。

 

さて、そうした経緯のある青色申告会ですが、青色申告会というのは何をやっているのでしょうか?

 

基本的には個人の申告の手伝いをしてくれる組織です。帳簿の作成の指導や確定申告のお手伝いをしてくれるというのが青色申告会の中核業務です。ただ、領収書を整理したり、基本的な帳簿をつけたり、といったことはご自身でやらないといけません。青色申告会ではそこまではやってくれません。また、経営相談というのもやってくれると青色申告会のHPには書いてはありますが、基本的な業務としては帳簿の作成指導、確定申告書の作成のお手伝いです

青色申告会では、確定申告書を作ってくれるわけではありません。あくまでも確定申告書を作るのは納税者自身です。その手助けだったり、チェックだったりをするのが青色申告会です。直接的に確定申告書を作ってしまうと、税理士法違反になってしまったりということもあるのでしょう。

 

また、青色申告会というのは税務署ごとに組織されています。加入することを検討されるのでしたら、住所地の管轄の税務署に行ってみてください。その近くにあるはずです。

 

会費は入会される青色申告会によって多少、違うようですが、だいたいが入会金で1,000円あとは年会費で年額18,000円程度のようです。

 

さて、このような組織が青色申告会ですが、入会したほうがいいのか、どのように考えたらいいのでしょうか?

 

まず、基本的には税理士に依頼されている方は加入しなくていいと思います。青色申告会の加入意義は確定申告だからです。確定申告を青色申告会でみてもらえる。これが青色申告会の最大の特徴です。税理士にすでに依頼しているのでしたら、青色申告会に改めて加入する必要はあまりないです。

税理士に依頼しておらず、確定申告に多少、不安があるのでしたら加入したほうがいいでしょうまた、法人の申告は税理士に依頼していて、個人の確定申告はご自身でやっているような場合、個人の確定申告をみてもらうのに青色申告会に入っておくというのもあるかもしれません

 

また、法人の場合には青色申告会ではないです。青色申告会の対象は基本的には個人の申告です。法人の場合、「法人会」という別の組織があります。では、法人会とはどんな組織なのでしょうか?

法人会のHPには次のように書かれています。

「法人会は公平で健全な税制実現のため、会員企業の声を立法府等にアピールするとともに、税の啓発や租税教育を積極的に進めています。」

 

法人会というのは、私はよく「交通安全協会」みたいな組織と説明しています。

(こんなことを言ったら法人会の人に怒られるかもしれませんが)入っていても特段、何かのサービスを受けられるというわけでもないのです。あえて言えば、税制改正などの情報が入ってくるのが特長でしょう。経営相談もされているようですが、経営相談は商工会議所や青色申告会なんかでもやっています。「法人会」の特徴とまではいえません。

 

会費は、個人の場合には月額500円、法人の場合には資本金の金額によって月額500円~4,000円といったところです。

 

また、よく法人会に加入していると税務調査が来なくなるといったことを言われる方がいらっしゃいますが、基本的にはあまり関係はないと思います。やはり、税制改正などの税の情報が得られるのが最大のメリットなのでしょう。ただ、それも税理士と顧問契約しているのでしたら顧問税理士から情報をもらえばいいとは思います。

 

前回のブログで、商工会議所(商工会)について書きました。今日のブログでは、青色申告会と法人会について書きました。入ったほうがいいのかどうなのか?

このブログを参考にしてみてください。




さて、今日はちょっと視点を変えた論点の話をします。

商工会議所とか青色申告会、これらは入ったほうがいいのか、という話です。

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実は、商工会議所や青色申告会の話というのは以前から顧問先からも話のついでに聞かれることの多い論点でもあります。そもそもこうした組織は何をやっていて、加入するとどのようなことがあるのか、ご存知でしょうか。

まずは、今日は商工会議所について、書いていこうと思います。

商工会議所は地域ごとにある中小企業や個人事業主を支援する組織です。

会員は平成30年3月現在で約8万件近くもある巨大組織です。

地域によっては商工会議所ではなく、商工会と呼んだりしますが、中小企業の経営者にとっては同じ組織と考えていいのだろうと思います。

商工会議所の主な役割は、中小企業や個人事業の経営者の経営サポート業務です。では、どのようなサポートをしているのでしょうか。

その役割は、創業支援からはじまり、融資支援、経営相談など様々です。私なりにまとめれば、商工会議所を利用する利点は以下の3点に集約されると思います。

1.創業支援、事業承継支援などの経営サポート業務を受けられる

ある意味、これは商工会議所の業務の中核と言ってもいいと思います。税理士や中小企業診断士、弁護士などと連携し、税務や法律を始めとしたさまざまな経営支援をしています。

とりわけ、創業支援事業承継は力を入れている分野のようです。事業を始めるにあたって、相談できる相手がいない場合、商工会議所に相談に行くのは一つのやり方でしょう。

また、最近は事業承継にも力を入れているようです。事業承継というのは、今やっている事業を自分のお子さんやお孫さんに次いでもらうというものです。近年は、お子さんやお孫さんのような親族ではなく、親族でない人に引き継いでもらうケースもあるようです。

こうした事業承継をサポートしたりというのも商工会議所でやっています。

創業支援や事業承継の相談がある場合、商工会議所は利用価値があります。

2.マル経融資の活用ができる

商工会議所に入会している会員の中には、これを活用するために加入しているという人も少なからずいるはずです。

商工会議所では通称「マル経融資」、「小規模事業者経営改善資金融資」という日本政策金融公庫の融資が受けられます。この融資の特徴は主には二つです。一つは、「無担保・無保証」の融資であることです。商工会議所が融資についてある程度、保証することで「無担保・無保証」が可能になっています。もう一つは、融資利率が低利であることです。年利1.11%(平成30年4月現在です)で融資を受けられます。融資可能額は最大で2,000万円です。

この融資を受ける場合、商工会議所で中小企業診断士などの経営指導員から経営相談を受けることが要件とされています。この融資を受けたいがために会員になるケースもあるようです。

3.小規模事業者持続化補助金を活用できる

小規模事業者持続化補助金というのをうけるためには商工会議所での面談が必要となります。小規模事業者持続化補助金というのは、新たな販路を開拓するために、地道な方法での販路開拓を計画した事業者に対して、販路開拓のためにかかった費用の3分の2、最大で50万円補助金が出るというものです。(補助金の詳細は後日のブログでご紹介いたします)

この補助金を使う場合に、様式4号という商工会議所が発行する書類が必要となっています。そのために必ず、商工会議所に行かないといけないわけです。

ただ、この補助金を使うにあたっては、商工会議所に入会していなくてもいいことになっています。この補助金を使うために商工会議所に入会するというのは必ずしもそうしなくてもいいことでので知っておきましょう。

以上が、商工会議所に入会することのメリットです。

では、会費はいくらかかるのでしょうか?

まずは加入金という入会時にだけかかるのが3,000円あります。あとは、資本金の額によって年会費が決まります。一番年会費が安いのが資本金500万円以下の15,000円です。月額1,000円程度なので負担はそれほどでもないです。

さて、ここからは私見です。

商工会議所に入ったほうがいいのかというのはどう考えたらいいのでしょうか?

まず、小規模事業者持続化補助金を受給するために加入するというのはその必要はないとわかります。あとは経営相談とマル経融資です。マル経融資については、この融資を受けるために商工会議所に加入するというのも動機としてはあるのかもしれません。しかし、同じような融資制度は市区町村の制度融資にあったりしますし、必ずしもマル経融資にこだわる必要はないかなと思っています。

結局、商工会議所に入会する最大のメリットは「経営相談」です。特に、創業時や事業承継時です。アドバイスを受けたりするのにたとえば中小企業診断士や我々税理士に、別に相談すれば有料になります。それが会費を支払えばサービスが受けられるわけですから大きなメリットです。商工会議所に入会するのであれば、こうした経営相談を受けたり、経営に有用な情報提供を受けたりすることもできます。結局はこれが一番のメリットなわけです。

それから、こんなことを言ったら商工会議所の方に怒られるかもしれませんが、必要なアドバイスを受けられたら商工会議所自体は退会してもいいのではないかと私は考えています。会費負担がそれほど大きくないので、特に利用することがなくても加入したままにしてもいいのかもしれませんが、必要なければ退会していいのではないかと思います。自社にとって有用なサービスだけ活用していく。商工会議所はそうやって利用してはいかがかと思います。

自社にとって必要なサービスが何なのかをよく考えたうえで加入の検討をしてはいかがかと思います。




今日は犬や猫は経費で落とせるのかという話です。

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実はこの相談は受けることがたまにあります。犬を扱う商売の場合は、これは商売に直結するものですから、当然、経費計上できます。では、本来の業種が犬とは関係のない業種の場合でも、経費計上できるのでしょうか?

また、経費で計上するにしてもどういう勘定科目でどうやって経費に計上するのでしょうか?

 

牛や豚などの生き物は、その取得価額が30万円以上の場合、「生物」という勘定科目で資産計上します。一方で、犬や猫は同じ生き物ではありますが、「備品」として資産計上します。犬や猫が「備品」?と思われるかもしれませんが、税法上の扱いは「備品」です。また、30万円以上は資産計上ということは、逆に「30万円未満の場合には資産計上ではなく、経費で落とせるの?」と思いましたでしょうか?その通りです。青色申告の場合、10万円以上30万円未満のものは「少額減価償却資産」としてその購入した期に一括で経費計上できます。(10万円未満であれば「消耗品費」として経費計上できます)

 

減価償却資産になった場合、何年かにわたって経費に計上していくことになります。では、何年で減価償却を計算する(つまり、耐用年数は何年)でしょうか。

 

犬や猫は、税法上の「備品」の「その他」に該当するため、8年です。8年で経費に計上していくわけです。ちなみにですが、熱帯魚も「備品」の仲間に入ります。熱帯魚の耐用年数は2年となっています。

 

さて、冒頭に、犬を扱う商売ではない業種で経費計上するご相談を受ける場合があるという話をしました。では、犬を扱う商売ではない場合でどんな場合に経費計上できるのでしょうか。

 

たとえば、そのお店の看板犬だったり、番犬になっているようなケースが該当するでしょう。お店の看板ですから売上にも貢献しているというわけです。また、会社で飼われていて、社員全員で面倒を見ているようなケースでも「備品」として資産計上が認められるでしょう。

一方で、単なるペットとして飼われている場合、たとえば、たまに仕事場に連れてくる程度の場合には、経費計上するのは難しいでしょう。

「会社の犬」なのか、「個人として所有している犬」なのか。線引きが難しい話ですが、「会社の犬」として経費計上する場合には、会社で飼っているという実態が必要だということです。

要するに、業務との関連性がどの程度あるのかによってくるわけです

 

また、その「会社の犬」のフードやペットシーツといったものは経費に計上できるでしょうか?

その犬が看板犬だったり、会社で飼われている犬なのであれば、問題なく計上できるでしょう。ここでも、業務の関連性が高い犬かどうかが問題なわけです。業務との関連性が高ければ、それに伴う費用ということで、ドックフードやペットシーツ、犬用の寝室であるクレートなども経費計上できるということになります。

 

さて、ここまでの話はそれなりに知られている話です。

ここからは税理士でも知らない人が多い話です。

 

では、犬や猫は償却資産(固定資産税)はかかるのでしょうか?

 

土地や建物は所有していると固定資産税がかかります。土地や建物以外でも、減価償却資産を所有しているとかかってくるのが、「償却資産」です。内装工事の費用だったり、パソコンや机などの備品、機械などが税金がかかる対象資産です。

 

さて、固定資産税について規定している地方税法ではどのように規定されているのでしょうか。その記述の一部を抜粋します。

 

次に掲げる資産は固定資産税の課税客体(固定資産税が課税される対象)とならない。

・自動車税、軽自動車税の課税対象となる自動車等

・・・・

・牛、馬、果樹その他の生物

 

牛や馬は勘定科目は「生物」です。ですが、犬や猫は勘定科目でいうと何でしたでしょうか?そうです。「備品」でした。つまり、「生き物」ではありますが、税法上の「生物」ではありません。ということは、や猫も償却資産となって、固定資産税がかかるわけです。

牛や馬は固定資産税がかからずに、犬や猫は固定資産税がかかるというのはなんだか変な感じもしますが、税法通りに解釈するとそうなるわけです。

 

ちなみに、10万円以上30万円未満の「犬」で、青色申告の場合の「少額減価償却資産」として1回で、購入した年に経費計上しているものについては、これは償却資産として申告する必要があります。つまり、10万円以上の犬は業務用の犬とした場合、「償却資産」として固定資産税がかかるわけです。

 

ということで、今日は「犬」の経理処理についてのお話でした。




参議院の予算委員会の質疑で、共産党の小池晃議員が、稲田防衛大臣の政治家のパーティーの参加費の領収書について、質問していました。

政治家のパーティーでは、参加者に白紙の領収書をもらうことが多々あるそうで、金額やあて名は参加者側が記入するんだそうです。

どうやら菅官房長官にも同じようなことがあるようで、しかも政治資金規正法でも特にこの辺に規制はないらしいです。現に、菅長官も小池議員のこの質問にそう答弁しています。

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白紙の領収書を渡されたら、経営者の皆さんはどうされますか?

経営者の皆さんはこの辺はお分かりですよね?

このブログをお読みの方がサラリーマンだと、あまりそういう発想はないかもしれませんが、金額を自由に書き込める領収書をもらったらどうしますか?それであれば、多めに記載しようと思ったりしませんか?

つまり、多めに領収書の金額を記載する→経費が多くなる→納める税金が減る

ということで、白紙の領収書は「脱税」につながるわけです

サラリーマンにはあまりない発想でしょうが、経営者は常にそういうことを考えていますからすぐにわかる話です。

 

では、「税法」では領収書の記載について、どのように書かれているのでしょうか?

「税法」では消費税法で、領収書の記載について規定されています。

領収書には、以下の項目が記載されていないといけないと記述されています。(消費税法30条9項)

 

  1. 発行者 2. 取引日時 3. 取引内容 4. 金額 5. 書類の受取人

 

ただし、このうちの5番目の要件は以下の業種では、領収書は「宛名無し」でもOKとされています

 

  1. 小売業 2. バス、鉄道、航空会社などの旅客運送業 3. 旅行に関する事業 4. 飲食業 5. 駐車場業

 

小売業、飲食店や鉄道などの乗り物、あるいは駐車場などでは、相手にする顧客の数が多すぎていちいち宛名を書いてもらわないと思います。そういう意味の規定です。

 

まあ、当たり前といえば当たり前ですが、白紙の領収書については、特に記述はありません。税務署は「実態がどうだったか」を重視しますから、白紙だからダメとか、「上様」と宛名に書いてある領収書だからダメとか、少なくともそういうことではないとは思います。ないとは思いますが、その領収書を有効に経費として落としたいのであれば、きちんと宛名と金額、できれば但し書き(上記で言うところの「取引内容」ですね)は書いてもらうべきです。白紙の領収書に同じ筆跡で、宛名と金額がかかれていたら「本当にこれはこの金額なの?」「そもそも経費なの?」と疑われてもおかしくありません。

自分で金額やあて名は書かない。これが原則でしょう。特に、金額は支払ったことを証明するものですから、自分では書かないほうがいいでしょう。

税務署に疑われないためにも「宛名と金額は書いてもらえますか」くらいは、相手方に言うべきです。

 

さて、件の稲田大臣や菅官房長官です。

自分で領収書を書いて政治資金というのはいかにもお粗末です。ましてや「政治資金規正法では違法ではない」と答弁するなんて言うのは、私の感覚からすると理解しかねます。

富山市議会で、政務活動費の不正受給の問題が噴出した際に、あろうことか領収書を改ざんした例があったようですが、こんなことは論外です。

以前にもこのブログで書きましたが、経営者にとって最低限必要なのは倫理観だと思います。↴

コンプライアンスには倫理上の問題もあります!

「税務署が怖いから」ということではなく、当たり前ですが、こうしたことをきちんとすることが経営者の最低限の努めではないかと思います。

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今日はちょっと簿記的な話になります。

たとえば、個人事業が法人なりした場合、個人が事業で使っていた資産を法人へ譲渡する場合があります。このような場合、法人(このブログではこれより先は「会社」と書いていきます)は個人(このブログではこれより先は「代表者」と書きます)から資産を受け入れて、その資産の金額相当を代表者からお金を借りたものとして処理します。

 

具体的にはこんな仕訳になります。

(建物付属設備)×××(借入金)×××

(器具備品)  ×××(借入金)×××

(車両運搬具) ×××(借入金)×××

さて、この場合、この社長からの「借入金」を「短期借入金」として処理するか、「長期借入金」として処理するかという問題が今日のテーマです。

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ヤフーやgooの質問のサイトにもそんな疑問が投稿されていました。これに対してはこんな回答が書かれていました。

 

「1年以内に返済する予定なら短期借入金で、1年を超える返済期間なら長期借入金」

「返済する予定や計画が特にない借入金だったら、どちらでもいいのでは」

「税理士や会計士の判断に従う」

 

まあ、そういうことなのですが、いずれの回答もかなり教科書的で実務の観点から有用と思える回答はあまりないようです・・・

ですので、今日はこの「代表者の借入金の簿記上の処理」について、実務の観点からどうするのがいいのか書いていこうと思います。

 

結論としては、私は会社が代表者から借りている借入金は、原則としては「長期借入金」で処理すべきと考えています。

なぜか?

 

これは銀行融資を意識してのことです。

 

流動性比率というのがあります。金融機関がその会社を評価する場合の基準の一つです。

流動性比率というのは、流動資産÷流動負債のことです。100%以上であることが望ましく、できれば200%以上あることが望ましいとされています。

割合が高ければ高いほどいいわけです。

 

この割合を高くするには、流動資産を増やすか流動負債を減らすか、ということになります。

したがって、代表者の借入金は「短期借入金」ではなく、「長期借入金」で表示したほうが流動性比率が上がります。ということで、金融機関の視点からすれば、断然、代表者の借入金は「短期借入金」ではなく「長期借入金」にすべきなわけです。

 

もちろん、銀行をはじめとした金融機関はこうした指標のみで判断しているわけではなく、指標の一つでしかないわけです。しかし、指標の一つとして、会社の評価に影響があることも事実です。そうした指標はいいに越したことはありません。こんなちょっとしたことで、会社の経営上の指標が上がるのであれば、有利な方へ変えたほうがいいに決まっています。

 

ちなみに言っておきますと、さきほどの回答で「税理士や会計士に聞いたほうがいい」というような回答がありましたが、残念ながら、その「税理士」や「会計士」の多くはそんなことはあまり意識していません。特に、「税理士」は傾向として、「税務署がどう思うか」にばかり意識が行く人が多く、金融機関がどう思うかとか、銀行融資に有利な決算書にしようとか、そういうことにはあまり関心がないことが多いです。

いずれにしても、経営者の皆さんとしては、関与している税理士や会計士に「代表者の借入金は長期借入金にしてほしい」と言えばいいわけです。

 

あるいは、もしかしたら税理士や会計士にそういうと、「金融機関の借入金は長期借入金にしているので、代表者の借入金を短期借入金としてわかりやすく区別している」というようなことを言われるかもしれません。それはそれでもいいんだと思います。現に私もそんな感じで以前は処理していました。ですが、「短期借入金=代表者借入金」とした方がわかりやすいというのであれば「代表者借入金」という勘定科目を作って、長期借入金の下に表示するようにいてもいいわけです。流動性比率のことを考えれば、別に「短期」借入金にしなくてもいいわけです。

 

金融機関の視点から、経営者自身がこうしたちょっとしたことに気を掛けることが必要だと思うわけです。


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