東芝の不正経理問題、フォルクスワーゲンの排気ガス不正問題、マイナンバー制度に絡む厚労省職員の贈収賄、横浜のマンションのくい打ちの問題、プロ野球の巨人軍選手による野球賭博、司法試験の試験問題漏えい問題、群馬大学病院で肝臓手術をした患者が相次いで死亡した問題・・・
どれもが、2015年、つまり、今年起こったコンプライアンスの不正問題です。
経営していくのに必要最低限のこととは「コンプライアンス」だと私は思います。つまり、法令順守の考えです。法令を遵守するだけでなく、倫理上も問題がないことまで守れればベストです。
たとえば治療院だと、保険の不正請求はコンプライアンス違反です。
やってもいない治療をやったことにする。往診していないのに往診料を取る。部位数を多くして請求する。・・・
介護の事業所でも同様にこんなことがありそうです。
配置基準をみしていないのに見たいしているかのように装う、やってもいないサービスをやったかのように装う・・・
治療院でも、介護事業所でも、「法令違反」と知っていながら、経営上のこと(つまりは、お金のこと)を優先させて、コンプライアンスを軽視する場面に出くわすことがあります。しかしそれは超えてはいけない一線です。その一線を越えることは、今年起こったような問題に発展することを意味します。
「これくらい大丈夫だろう」「利益を上げるには少しくらい法律を守っていなくてもわからなければいいんだ」そんな考えが取り返しのつかない問題に発展するわけです。
しかし、コンプライアンスをあまり言いすぎるのも、経営に柔軟性が欠けることになり、従業員も委縮するためあまりいいとは思いません。
私は「コンプライアンス」というのは法令という必要最低限のハードルは超えることだと思っています。
「必要最低限の法律は守る」
その「必要最低限」というのは「法令順守」だと私は位置づけています。
法律違反を犯していることがもしあれば、直ちに見直しをする勇気が経営者に求められていると思います。取り返しのつかないことになる前に・・・